開幕までのふたつの試合でどこまで自信を膨らませられるかが鍵。
開幕スタメンが現実味を帯びてきた廣永だが、決定的に経験が足りないことも事実である。広島でのプレーは今年で3年目を迎えるが、公式戦でプレーしたのはトヨタプレミアカップが初めて。J1の舞台にはまだ立った経験がなく、J2でも16試合の出場にすぎない。
確かにどんな大選手にも「初めて」は存在するが、誰もが緊張する開幕戦で果たして平常心が保てるか。ムアントン戦でも開始当初はボールが足につかずにミスパスを連発し、決定的なピンチを何度も招いた。能力に対する期待と経験値への不安が混じり合っているのが現状だ。
宮崎キャンプを視察したジャーナリストの誰もが「素晴らしい」と称賛した新戦力のフェリペ・シウバと工藤壮人との連係が合ってくれば、昨年のようなサイドからの突破に頼らなくても、中央から相手を崩せる。
一方トップ下ではU-20世代の森島司、サイドでは今年で21歳になる高橋が台頭し、若者たちの息吹も感じさせた。青山敏弘や柏好文、そして千葉和彦の状態も昨年同時期より確実にいい。攻→守に切り替わった瞬間にリトリートするのではなく、アグレッシブなプレスを仕掛けるやり方も、連動性が高まってきた。
期待は高まる。が、やはり負傷者増大の不安を拭えない。特に最後尾のGKは、広島にとって攻守の要。開幕まで廣永がどこまで自信をつけ、まだ公式戦で一度も立ったことのないエディオンスタジアム広島のピッチに臨めるかどうか。少しでも不安を軽減するためには、開幕までに残された岡山、山口とのふたつの試合で結果を残すしかない。
取材・文:中野和也(紫熊倶楽部)
確かにどんな大選手にも「初めて」は存在するが、誰もが緊張する開幕戦で果たして平常心が保てるか。ムアントン戦でも開始当初はボールが足につかずにミスパスを連発し、決定的なピンチを何度も招いた。能力に対する期待と経験値への不安が混じり合っているのが現状だ。
宮崎キャンプを視察したジャーナリストの誰もが「素晴らしい」と称賛した新戦力のフェリペ・シウバと工藤壮人との連係が合ってくれば、昨年のようなサイドからの突破に頼らなくても、中央から相手を崩せる。
一方トップ下ではU-20世代の森島司、サイドでは今年で21歳になる高橋が台頭し、若者たちの息吹も感じさせた。青山敏弘や柏好文、そして千葉和彦の状態も昨年同時期より確実にいい。攻→守に切り替わった瞬間にリトリートするのではなく、アグレッシブなプレスを仕掛けるやり方も、連動性が高まってきた。
期待は高まる。が、やはり負傷者増大の不安を拭えない。特に最後尾のGKは、広島にとって攻守の要。開幕まで廣永がどこまで自信をつけ、まだ公式戦で一度も立ったことのないエディオンスタジアム広島のピッチに臨めるかどうか。少しでも不安を軽減するためには、開幕までに残された岡山、山口とのふたつの試合で結果を残すしかない。
取材・文:中野和也(紫熊倶楽部)