長谷部も信頼を寄せる、コバチ監督の指導、采配、人心掌握術。

クラブでの采配はこのフランクフルトが最初のコバチ監督だが、早くも選手をまとめ、好チームを作り上げた。指導者・指揮官としての能力だけでなく、人間としての資質もその要因だろう。 (C) Getty Images
コバチ監督はまた、人心掌握にも長けている。
『ビルト』紙のインタビューを受けた長谷部誠がライプツィヒ戦を振り返り、こう語っていた。
「もちろん、みんな少しがっかりしています。(負けたのは)腹立たしいことでもありました。特に若手選手は落ち込んでいました」
「でも、監督はすぐにチームに話をして、『胸を張れ!』と伝えました。これは僕にとって、すごく大事なこと。良い前半戦を戦い、今、後半戦が始まった。僕は楽観的に見ていますよ」
コバチ監督がしっかりと選手に気持ちの整理をつけさせ、自分たちを見つめ直させたからこそ、シャルケ戦の勝利があったのだ。
チャンピオンズ・リーグ(1~4位)、ヨーロッパリーグ(5~6位)の出場権を争うためには、攻撃力でまだ改善の余地が残されている。だが、毎試合何点も取る必要はないし、それを夢見ているわけではない。
それよりも、必要な時に必要なゴールを奪うこと。そのために、チームとしてここぞというときにギアをトップに入れ切れるかどうかが重要になるはずだ。
戦力が不足しているわけではない。今のチームはアレクサンダー・マイアー頼みだった過去数シーズンとは違い、ブラニミール・フルゴタや新鋭アイメン・バルコクと、アタッキングサードで違いを作れる選手がいるのだ。
自分たちを見失わずに、驕らずに。目の前の試合に勝つことに集中し続けることができれば、上位をキープすることは十分に可能だ。
文:中野 吉之伴
【著者プロフィール】
なかの・きちのすけ/ドイツ・フライブルク在住の指導者。2009年にドイツ・サッカー連盟公認のA級コーチングライセンス(UEFAのAレベルに相当)を取得。SCフライブルクでの研修を経て、フライブルガーFCでU-16やU-18の監督、FCアウゲンのU-19でヘッドコーチなどを歴任。2016-17シーズンからFCアウゲンのU-15で指揮を執る。1977年7月27日生まれ、秋田県出身。
『ビルト』紙のインタビューを受けた長谷部誠がライプツィヒ戦を振り返り、こう語っていた。
「もちろん、みんな少しがっかりしています。(負けたのは)腹立たしいことでもありました。特に若手選手は落ち込んでいました」
「でも、監督はすぐにチームに話をして、『胸を張れ!』と伝えました。これは僕にとって、すごく大事なこと。良い前半戦を戦い、今、後半戦が始まった。僕は楽観的に見ていますよ」
コバチ監督がしっかりと選手に気持ちの整理をつけさせ、自分たちを見つめ直させたからこそ、シャルケ戦の勝利があったのだ。
チャンピオンズ・リーグ(1~4位)、ヨーロッパリーグ(5~6位)の出場権を争うためには、攻撃力でまだ改善の余地が残されている。だが、毎試合何点も取る必要はないし、それを夢見ているわけではない。
それよりも、必要な時に必要なゴールを奪うこと。そのために、チームとしてここぞというときにギアをトップに入れ切れるかどうかが重要になるはずだ。
戦力が不足しているわけではない。今のチームはアレクサンダー・マイアー頼みだった過去数シーズンとは違い、ブラニミール・フルゴタや新鋭アイメン・バルコクと、アタッキングサードで違いを作れる選手がいるのだ。
自分たちを見失わずに、驕らずに。目の前の試合に勝つことに集中し続けることができれば、上位をキープすることは十分に可能だ。
文:中野 吉之伴
【著者プロフィール】
なかの・きちのすけ/ドイツ・フライブルク在住の指導者。2009年にドイツ・サッカー連盟公認のA級コーチングライセンス(UEFAのAレベルに相当)を取得。SCフライブルクでの研修を経て、フライブルガーFCでU-16やU-18の監督、FCアウゲンのU-19でヘッドコーチなどを歴任。2016-17シーズンからFCアウゲンのU-15で指揮を執る。1977年7月27日生まれ、秋田県出身。