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【指揮官コラム】鹿児島ユナイテッドFC監督 三浦泰年の『情熱地泰』|専用グラウンドはないけれど…

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年01月31日

生まれて3歳の鹿児島ユナイテッド。歴史の差は大きい。

奄美、指宿でキャンプを張る鹿児島ユナイテッドFC。実りあるプレシーズンとしたい。写真:鹿児島ユナイテッドFC

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 柏が行なった指宿キャンプ、いわさき観光ホテル内の練習場は、1997年の6月にヴェルディ川崎のキャンプで、僕も選手として訪れたことがある。それから日本代表、名古屋グランパス、浦和レッズなど、その時々のビッグチームが利用している。
 
 先日、柏との練習試合で20年ぶりにその地を訪れたが、他所から来た僕にとってはピッチ状態も素晴らしく、イレギュラーすることのないピッチを何面か揃え、「何故? 地元チームなのに……」と一瞬感じてしまうほど、我々との差を感じてしまうのである。
 
 しかし、よく考えれば分かるものだ。鹿児島をキャンプ地としてきたクラブとの歴史の差は大きい。生まれて3歳のユナイテッドにとって、奄美も指宿もこの生まれたばかりの我々に、最高の環境をと用意してくれ、おもてなしをしてくれているのだ。
 
 単純に目に見えるものだけで、客観的に考えてはいけないのである。つまり、今は専用グラウンドがなくとも、今は固く、冬なのに夏芝で、いわさきホテルのようなグラウンドではなくとも、我々にとっては「産みの苦しみ」であり、充分過ぎるキャンプなのである。
 
 比較は他クラブではなく自分たちであり、横軸で物事を考えるのではなく、(自分たちを基準とした)縦軸で考えれば、我々は恵まれていると言える。その都度グラウンドをジプシーのように変えても、整備された芝生を年間60パーセントの割合で借りられ、J3リーグで闘える最低限の環境を整えているのだから。
          
 そして、皆が努力、協力しあっているのが伝わるクラブであれば、ユナイテッドのためにと、さらに人や組織が動き出してくれるのではないかと思える。
 
 キャンプは順調に進み一日一日が勝負の日となり、チーム力も伸びているが、良いチーム、強いチーム、勝つチームを創るのはそう簡単なことではない。
 
 ただ、誰もが勝たせているのは「自分だ」と思うのと同じように、勝てなかった時も「自分のせいだ」と思えるか。自分の仕事ぶりがチームの勝敗に関わる……と、そんなふうに思える集団になれば、いつの日かユナイテッドを中心に鹿児島のサッカーがより前に動き出すのであろう。
 
 僕の役割と責任を強く感じ、「鹿児島の為にと」強く意欲が湧いてくる。
 
2017年1月31日
三浦泰年
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