• トップ
  • ニュース一覧
  • 青森山田敗れる!! リスタートを切った選手権王者にいま、どんな地殻変動が起こっているのか。

青森山田敗れる!! リスタートを切った選手権王者にいま、どんな地殻変動が起こっているのか。

カテゴリ:高校・ユース・その他

川端暁彦

2017年01月31日

主軸と見なせるのは郷家と小山内のふたりだけ。

東北新人大会は決勝で尚志に敗れ、準優勝に終わった青森山田。タレント軍団はいかなる成長曲線を描くのか。写真:川端暁彦

画像を見る

期待される新レギュラー候補のひとりが、このバスケス・バイロン。ドリブル自慢の1年生ウインガーだ。写真:川端暁彦

画像を見る

 初優勝を飾って1か月弱。当然ながら、「『(高橋)壱晟なら』『(鳴海)彰人なら』と、どの選手も(先輩と)比べられるし、プレッシャーはある」とMF郷家友太(2年)が話すように、最高のお手本だった先輩たちの存在自体が、小さくない負荷となっている。
 
 ただ、逆に言えば、日本一となるために必要な基準はすでに示されている。高橋壱晟(ジェフ千葉に入団)もまた神谷優太(現湘南ベルマーレ)らと比べられるなかで自らの力を高めていったわけで、郷家らにもそうしたブレイクスルーを期待しているからこそ、あえて厳しい言葉を浴びせたのだ。
 
 レギュラー5人が残っていた昨年度のチームとは異なり、「主将のDF小山内慎一郎(2年)と郷家以外は誰が主軸なのかまったく見えていない」と正木コーチは言う。大会での起用法を見ても、ありがちな建前論ではなく、掛け値なしの本音だろう。MFバスケス・バイロン(1年)、檀崎竜孔(1年)、FW三国ケネディエブス(1年)、小松慧(1年)といった下級生の楽しみなタレントがいるが、いずれも今大会ではレギュラー確実と言えるだけのパフォーマンスを見せられなかった。新年度から加入してくる選手を含め、「かつてないほどフラットな競争になる」(正木コーチ)。
 
「尚志には技術でもフィジカルでも、勝っている部分がなかった。自分たちの力のなさに気づけた大会になった」
 
 小山内主将はそんな真摯な言葉で大会を総括した。実は選手権の時点から新主将は次期チームへの不安を漏らしていたのだが、「その危機感を共有できていなかった」とも言う。今回の敗戦で危機感が高まったのは間違いなく、またこの大会のメンバーに入れなかった選手の闘志に火がつく契機となったかもしれない。「このままだと歴代最悪の歴史を作る可能性もある」と語るキャプテンとともに、新たな一歩を踏み出した新生・青森山田。選手権王者は、ここから本当のスタートを切る。
 
 
取材・写真・文:川端暁彦(フリーライター)
 
 
 
【関連記事】
【青森山田|英国遠征】本場での激闘をレポート&写真ギャラリーで振り返る!
「やらかし」を「最強」に変えた青森山田のキャプテン住永翔、厳しくも優しい類稀なリーダーシップ
「有言実行の2ゴール」青森山田の鳴海彰人が見せたエースの決定力とプライド
【青森山田】引き継いだ驚異のロングスローと専用タオル、そしてもどかしくも熱すぎる郷家友太の自己主張
【選手権舞台裏】柴崎岳ら輩出した青森山田。雪との“共生”で辿り着いた「限界を設けない」という境地
【選手権】努力が生んだ5試合連続ゴール。青森山田の10番・高橋壱晟の意識を変えた転機

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ガンナーズを一大特集!
    5月2日発売
    プレミア制覇なるか!?
    進化の最終フェーズへ
    アーセナル
    最強化計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ