――去年の始めからずっと黒田剛監督に「殻を破れ」と言われ続けていましたよね。昨年度の選手権ではかなり貪欲にゴールに迫るプレーを披露していて、ずいぶんと成長を感じました。
高橋 そうなんです。でも、プロになるのが決まって、自分がプロで通用するにはどうすべきかを考えた時に、もっと守備がしっかりでなきゃやっていけないと感じたんです。でも、それを意識し過ぎてしまって、自分の特徴を消してしまっていました。やっぱり得意な部分はつねに出して行かないといけないので、そこは考えてやるようになりましたね。いまはより点にこだわってプレーするようにしています。やっぱり点を取るのが僕の持ち味なので。
――そういった面では、プレミアリーグの終盤とチャンピオンシップでは、攻守両面で存在感を示していました。
高橋 無失点に少しでも貢献したいし、その上でチームを勝利に導くゴールを決めたい。去年の悔しさを今年の糧にできているので、そこはすごく自信になっています。去年のプレミアEASTの鹿島ユース戦で負けた時（第17節で０－１の敗戦。これで２位に転落し、優勝を逃した）に、「このままじゃダメだ」と強く感じた。自分の意識を変えて、もう一度練習に取り組む姿勢などを見つめ直してサッカーに打ち込んだことで、選手権で良い結果を残せた。なので、今回もしっかりと自分を見つめ直して戦っていきたいです。
――高校最後の選手権は、真のユース年代日本一の看板を引っさげて臨むことになります。
高橋 Ｊユースが強いと言われるなかで、プレミアでは高体連の意地を示すことができたし、自信に繋がったのは間違いないです。チャンピオンシップを獲ったことで、選手権では引いてくる相手が多くなると思う。守備を基本に考えながらも攻撃の時間をしっかり作って、勝利を重ねていきたい。自分がより決定的な仕事ができるようにならないといけないと思います。
取材・文：安藤隆人（サッカージャーナリスト）
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