【G大阪総括&展望】シュート数最多が途中退団の宇佐美。「獰猛さ」を取り戻したい

カテゴリ:Jリーグ

塚越 始(サッカーダイジェスト)

2016年12月28日

来季に向けて、小林、ファン・ウイジョの獲得に失敗。補強が進まず…。

来年1月で37歳になる遠藤。今季の総走行距離348キロはチーム最長だった。写真:徳原隆元

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シーズン終盤にゴールを量産したアデミウソン。レンタルから完全移籍に切り替えた来季、彼中心のチームとなりそうだ。写真:徳原隆元

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 来季はアデミウソン中心のチーム作りが進むだろう。彼の良さをどのようにさらに引き出すのか、一方で、彼に周囲の良さをどのように引き出させるか。そのバランスがポイントになりそうだ。

 それによってアデミウソンのプレーがこじんまりしたり、周囲がアデミウソンに気持ちよくプレーできるように気を遣いすぎたりしては本末転倒。やはりG大阪らしいダイナミックさをまずは大切にしたい。
 
 好調時のG大阪はボールを奪った瞬間、チーム全体に「攻める」というスイッチが入り、サイドから、そして中央からも、誰もが文字通り矢も楯もたまらず攻めようとする意欲がスタンドにも伝わってくる。あのうねりのようなアタックを、より多く展開できれば理想的と言える。
 
 シーズン終盤だけでも、土壇場で3-3の引き分けに持ち込んだ第2ステージのFC東京戦、PK戦の末に敗れたものの120分はドローで終えたルヴァンカップ決勝(1[4PK5]1)、そしてリーグ最終戦の川崎を打ち破った一戦(3-2)など、見応えのある試合は多かった。
 
 ただ……大切な一戦で勝ち切れなかったのも事実。その結果が、年間3位の鹿島に勝点1届かず、チャンピオンシップ出場を逃した小さいようで、大きな「差」につながった。
 
 来季に向けて、大森の神戸への移籍がこのほど決定した。さらに、阿部、岩下、パトリック(負傷によりブラジルへ帰国中)、米倉らに退団の噂が出ている。
 
 一方、川崎の小林に破格のオファーを出したものの獲得に失敗。城南FCの韓国代表FWファン・ウィジョも「実質、獲得合意」と韓国紙でも報じられていたが、現監督が放出を否定していて、破断に終わったと言われる。千葉のドリブラーの井出、ボランチとCBをこなせる横浜のファビオの獲得が濃厚とされる。さらに大宮の泉澤、名古屋の田口にもオファーを出している。
 
 特に前線は、あまり補強が上手くいっていない印象ではある。それは逆に、2年目の堂安、初瀬、市丸らにとってチャンスとも言える。さらにボランチの井手口には、チームを牽引するぐらいの活躍も期待される。
 
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