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【選手権出場校】秋田・秋田商|Jクラブの力を借りながら地道に強化。県勢12年ぶりの初戦突破に挑む

カテゴリ:高校・ユース・その他

小林健志

2016年10月23日

ポゼッションに加えて守備力が向上

中盤での流れるようなパスワークを引き出すのが、司令塔の駒野谷。メンタルリーダーとしても欠かせない。写真:徳原隆元

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大注目の1年生GK成田(グレー)。ブラウブリッツ秋田U-15の出身で、小林監督もその才能に太鼓判を押す。写真:小林健志

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 予選決勝の西目戦では厳しいプレッシャーにさらされても落ち着いてパスを回し、次々と決定機を作り、相手を圧倒した。

 前半28分、MF伊藤颯(2年、ブラウブリッツ秋田U-15出身)のコーナーキックからDF奈良学(2年)がヘディングシュートを決めて先制すると、同33分にはトップ下の山崎魁吏(3年)のスルーパスを受けた右サイドハーフのMF伊藤岳歩(3年)が追加点。後半26分には駒野谷の精度の高いフリーキックからFW加藤敬明(3年)が豪快に頭でねじ込み、試合の趨勢を決めた。
 
 その後、後半32分、33分に立て続けにDFとGKの連携ミスから西目FW齋藤瑞生(2年)にボールを奪われ2失点を喫したが、後方からつなぐ意識が高いチームだからこその失点とも言える。

 ゴールマウスを守るのは、ブラウブリッツ秋田U-15三期生の成田佳輝(1年)。「フィードのセンスがあります。身長はさほどありませんが、腕が長いのでハイボールの処理が巧いんです」と、小林克監督もその将来性を評価する。前半から正確なフィードを何度もターゲットマンの加藤に入れるなど攻撃面での貢献度は絶大。ボールを奪われたミスを責めるより、攻守両面で異彩を放った点を評価すべきだろう。
 
「昨年は守備の意識が薄くて、全国大会で押し込みながらもやられてしまったので、反省を生かさないといけない。全国で11連敗している県のチームが、好きなことばかりやっていては勝てませんから」と、指揮官は守備にも重きを置く。奈良と松野竜士(2年)のCBコンビは当たりに滅法強く、敵の攻撃をはね返すことができ、的確なポジショニングでボールを奪う東海道翔(3年)、強靭なフィジカルが自慢の駒野谷の2ボランチも抜群の守備強度を誇る。この中央のブロックは、いまやチームの強みのひとつだ。
 
 全国大会に向けての課題について小林監督は、「相手のボランチに加藤へのパスコースを消されて後半苦しくなったので、もっと攻撃のアイデアが必要」と語る。堅守をベースに、今以上に攻撃のバリエーションを増やせるかが、全国での躍進の鍵を握りそうだ。
 
 Jクラブの力を借りながら、地道な強化を図ってきた秋田県の代表として、42回目の檜舞台に立つ秋田商。県勢12年ぶり初戦突破へ、全力で挑む。
 
取材・文:小林健志
 
 
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