【大宮】横谷繁インタビュー|ボランチで新境地を切り開く大器の本格開花(前編)

カテゴリ:Jリーグ

古田土恵介(サッカーダイジェスト)

2016年10月21日

「『身体でなく、頭を使う』のは嫌いではない」

舵取り役を「楽しめている」。身体の強さを生かした溜めや正確な右足は、チームになくてはならない武器となった。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

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――その他に気を付けていることは?
 
 あとは、CBからパスを受ける時に2ボランチがどれだけ前を向けるかとか、味方のSBがボールを保持している時にどれだけ早く有効なポジションを取れるかを考えていますね。
 
 僕が右サイドハーフをやっている時には、その部分がもう少しほしいと思っていました。ボランチがボールを持った状態で前に視野を確保することは、シンプルに相手は嫌なんじゃないかなと。
 
 だからこそ、ポジショニングの早さや駆け引きを活用しながら、ボール回しで先手を取ることを考えています。そうすれば、前線にいいパス出しができるのではないでしょうか。
 
――ボランチに入ってからの自分のパフォーマンスに点数をつけるなら?
 
 チームがあっての自分なので評価は難しいですけど、65点くらいでしょうか。もっと上手くなれると思っていますし、ならないといけないと思っています。今の順位(編集部・注/インタビューを行なった10月14日時点でJ1リーグ年間6位)で満足はしていません。
 
 トップ3を争うような戦いができるチームだと信じていますし、個人としてもそれに見合ったプレーをしなければいけない。この年齢(29歳)になっても、技術は練習での意識次第で伸びます。トレーニングからマンネリせずに取り組みたいです。
 
――サイドハーフやトップ下など、前線への未練はありますか?
 
 自分でもよく分からないんですけど、ないと言ったら嘘になる。ボランチは守備をしなければいけませんから(笑)。一番楽しくできるのはトップ下かなと思っています。
 
 ただ、ボランチでも楽しめていますよ。攻撃をしながらリスクマネジメントを考えなければならないし、守備でもボールを奪った後のことを考えています。その名の通り“舵取り役”ですから、頭を使わなければいけません。
 
 いろいろな駆け引きもありますし、それはそれで面白いです。例えば、最終ラインが相手FWと同数になるリスクを負って、僕がオーバーラップしたとします。そこでチャンスを作れたり、得点が入ったりすれば、手応えを感じます。
 
 逆に、守備網に引っ掛かってカウンターを受け、さらに失点までしてしまうと「上がらなければ良かったな」と。そういうリスク管理の部分で、どう線引きをするか。上がらないことで体力を溜めるという選択肢もあります。
 
 次の守備、次の攻撃も考えながらですよね。僕は「身体でなく、頭を使う」のは嫌いではありません。むしろ、好きな部類に入る。もちろん攻撃的な選手でいたいとは思いますし、それが渋谷洋樹監督の考えと一致しているんでしょうね。今は自由にプレーさせてもらっていると感じています。
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