U-16アジア選手権準決勝ではタフなメンタルを存分に発揮。

U-16アジア選手権準決勝のイラク戦。途中出場した久保もゴールに迫ったが、得点には至らず。日本は4-2で敗れ、勝ち上がったイラクは決勝も制しアジア王座の栄冠を掴んだ。(C) J.LEAGUE PHOTOS
9月に行なわれたU-16アジア選手権を制したのもイラクだったが、これも納得の優勝だった。準決勝の相手は日本。ともに世界切符を獲得した後の戦いであり、日本代表スタッフの事前の見立ては「どうしても準決勝は各国ともにパフォーマンスが落ちる」というもので(確かに過去の大会はしばしばそういうものだったのだが)、メンバーを固定してきたイラクはフィジカルコンディションの部分でも問題が出るのではと思われていた。
だが、結果は4-2でイラクの勝利。「相手とのテンションの差を、試合が終わった時に改めて感じた」と振り返ったのはFW宮代大聖だが、実は筆者も同じだった。さすがに決勝は疲れ切ってパフォーマンスが落ちたが、それでも最後はPK戦で競り勝ち、喜び爆発。タレントがいるのは確かだが、なによりタフに戦う不屈の姿勢はアラブ諸国の中でも明らかに異色である。
先のワールドカップ・アジア最終予選でも、イラクはやはり手強かった。ホームゲームを一切できないというのはこの予選方式では致命的とも言えるハンディキャップなのだが、それでも彼らはきっと誇り高く戦い抜くのだろう。
アジアのライバル国と言えば、韓国やオーストラリアの名前が挙がるものだが、個人的にはイラクの名前もそこに追加しておきたい。過酷な状況をものともせず、何度も立ち上がってくる不屈のチームとの戦いは今後も各年代で繰り返されるだろうし、日本の選手たちがそこから得る刺激も、決して小さなものではあるまい。
文:川端暁彦(フリーライター)
だが、結果は4-2でイラクの勝利。「相手とのテンションの差を、試合が終わった時に改めて感じた」と振り返ったのはFW宮代大聖だが、実は筆者も同じだった。さすがに決勝は疲れ切ってパフォーマンスが落ちたが、それでも最後はPK戦で競り勝ち、喜び爆発。タレントがいるのは確かだが、なによりタフに戦う不屈の姿勢はアラブ諸国の中でも明らかに異色である。
先のワールドカップ・アジア最終予選でも、イラクはやはり手強かった。ホームゲームを一切できないというのはこの予選方式では致命的とも言えるハンディキャップなのだが、それでも彼らはきっと誇り高く戦い抜くのだろう。
アジアのライバル国と言えば、韓国やオーストラリアの名前が挙がるものだが、個人的にはイラクの名前もそこに追加しておきたい。過酷な状況をものともせず、何度も立ち上がってくる不屈のチームとの戦いは今後も各年代で繰り返されるだろうし、日本の選手たちがそこから得る刺激も、決して小さなものではあるまい。
文:川端暁彦(フリーライター)