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【浦和優勝の舞台裏】叩きのめされた元日のロッカー。指揮官が漏らした“弱音”に選手は奮い立った

カテゴリ:Jリーグ

塚越 始(サッカーダイジェスト)

2016年10月17日

「何が足りないのを学ばなければいけなかった」。58歳の指揮官は悔しさを糧にする。

2016年元日、天皇杯決勝で敗れたあとのセレモニー。“またも”G大阪に敗れ、最悪の新年の幕開けとなった……。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 さらに――新年を迎えると同時に浦和の夜明けが訪れるはずだった。ところが、元日の天皇杯決勝でも、上記のとおりVTRを見るかのように、G大阪に1-2で負けた。
 
「監督としてカップ戦の決勝、リーグ優勝の懸かった試合で、それを成し遂げられなかった過去があるのは事実です。タイトルが獲れないのは、私自身に何か足りない部分があるからだ」
 
 ペトロヴィッチ監督はそのように現実を受け止め、自分自身のチーム作りや采配についても省みた。
 
「だから、その足りない部分を私も学ばなければいけなかった。監督の仕事は、常に学びながら成長していく仕事だと思っている。その仕事をするなかで、次こそは、という思いで、毎日戦ってきました」
 
 悔しさを糧に、58歳にして、向上心や探求心は溢れていると言う。そして最終的には、ただ選手たちを信じ続けた。
 
 今季は攻撃的なスタンスを貫きつつ、 プレッシングや相手チームに対する最低限の守備対策などを取り入れていった。さらに湘南から加入した遠藤航がリベロを主戦場に守備面で抜群の存在感を発揮。加入2年目の高木俊幸、3年目の青木拓矢らがミシャスタイルに、日ごとにフィットしていった。

 いまなお熾烈なレギュラー争いが繰り返され、シーズン終盤に向けてチーム力は高まっている。そういったポジティブなチーム状態のなかで掴み取った、今回のルヴァンカップだった。
 
 主要タイトルは2007年のアジア・チャンピオンズリーグ以来、10シーズンぶりとなる。国内タイトルは06年のJ1リーグ制覇以来、11年ぶり。リーグカップ優勝は、03年以来2度目だ。

 宿敵と言っていいG大阪をPK戦の末に倒して、久々にチームとしても頂点に立ったことにより、ようやくペトロヴィッチ監督も「シルバーコレクター」の名を返上し、歴代優勝監督に名を連ねることになった。ゼロと「1冠」とでは、その差は間違いなく大きい。
 
 ルヴァンカップの準決勝・FC東京戦ではキャプテンマークをつけた宇賀神友弥は、こんなことを語っていた。
 
「監督には悔しい想いばかりをさせてきて、申し訳ないし、本当に悔しかった。『浦和レッズにいるのは、こんなに素晴らしい監督なんだぞ』と見せつけるためにも、あとミシャに足りないのはタイトルだけだった」
 
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