フランス代表入りを拒否していることもセビージャには好都合。
セビージャに到着したばかりの頃は、明らかに体重もオーバー気味だったが、約1か月で見事に引き締めた。
ホルヘ・サンパオリ監督自身が獲得を強く望んだこともあり、先発起用が続き、ナスリが加入する前までは攻撃の中心としてプレーしていたフランコ・バスケスやパブロ・サラビア、清武弘嗣を上回る活躍を見せている。
今シーズンのセビージャの2列目にはガンソも加入しており、スペイン代表のビトーロを含め、層は厚い。そのなかでもナスリは、一歩抜けた感がある。
代表ウィークの時間を重視するサンパオリ監督にとって嬉しいのは、ナスリがフランス代表に合流しないという点だろう。
年齢的にも実力的にも十分、代表でも活躍する可能性はあるものの、2014年夏に宣言した代表引退を撤回するつもりは毛頭ない。ナスリ自身が9月に『beIN Sports』のインタビューで、「フランス代表には行きたくない。もう十分苦しんだ」と話している。
この期間にリーグ戦での疲労を休め、習得に時間のかかるサンパオリの独特のサッカーを吸収することができる。
現在、首位のアトレティコ・マドリーと2位のレアルマドリーには勝点差1、そしてバルセロナ(4位)よりも上の順位に立つセビージャだが、そのサッカーの内容は決して褒められたものではなく、ファンですら、なぜこの位置にいるのかと首をかしげるほどである。
そんなセビージャが今後、この位置をキープし続けるには、新加入ナスリのさらなる活躍が必須だ。
文:豊福 晋
【著者プロフィール】
とよふく・しん/1979年、福岡県生まれ。2001年のミラノ留学を経て、フリーで取材・執筆活動を開始。イタリア、スコットランドと拠点を移し、09年夏からはスペインのバルセロナに在住。リーガ・エスパニョーラを中心に、4か国語を操る語学力を活かして欧州フットボールシーンを幅広く、ディープに掘り下げている。独自の視点から紡ぐ、軽妙でいて深みのある筆致に定評がある。
ホルヘ・サンパオリ監督自身が獲得を強く望んだこともあり、先発起用が続き、ナスリが加入する前までは攻撃の中心としてプレーしていたフランコ・バスケスやパブロ・サラビア、清武弘嗣を上回る活躍を見せている。
今シーズンのセビージャの2列目にはガンソも加入しており、スペイン代表のビトーロを含め、層は厚い。そのなかでもナスリは、一歩抜けた感がある。
代表ウィークの時間を重視するサンパオリ監督にとって嬉しいのは、ナスリがフランス代表に合流しないという点だろう。
年齢的にも実力的にも十分、代表でも活躍する可能性はあるものの、2014年夏に宣言した代表引退を撤回するつもりは毛頭ない。ナスリ自身が9月に『beIN Sports』のインタビューで、「フランス代表には行きたくない。もう十分苦しんだ」と話している。
この期間にリーグ戦での疲労を休め、習得に時間のかかるサンパオリの独特のサッカーを吸収することができる。
現在、首位のアトレティコ・マドリーと2位のレアルマドリーには勝点差1、そしてバルセロナ(4位)よりも上の順位に立つセビージャだが、そのサッカーの内容は決して褒められたものではなく、ファンですら、なぜこの位置にいるのかと首をかしげるほどである。
そんなセビージャが今後、この位置をキープし続けるには、新加入ナスリのさらなる活躍が必須だ。
文:豊福 晋
【著者プロフィール】
とよふく・しん/1979年、福岡県生まれ。2001年のミラノ留学を経て、フリーで取材・執筆活動を開始。イタリア、スコットランドと拠点を移し、09年夏からはスペインのバルセロナに在住。リーガ・エスパニョーラを中心に、4か国語を操る語学力を活かして欧州フットボールシーンを幅広く、ディープに掘り下げている。独自の視点から紡ぐ、軽妙でいて深みのある筆致に定評がある。