ドイツで絶賛される大迫! 必然だった今シーズンでのブレイク

カテゴリ:海外日本人

中野吉之伴

2016年09月28日

「才能があり、上昇気流に乗る時が来ると分かっていた」(監督)

ライプツィヒ戦では左足の強烈な一撃でGKの頭上を射抜く同点ゴール。目に見える結果を出し続けて、大迫の価値はさらに上昇している。 (C) Getty Images

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 このようなチーム事情のなかで、大迫にはトップ下や右サイドといった、本職以外のポジションがあてがわれ、それでも彼は何とかしようと懸命なプレーを試みた。
 
 だが、どこでプレーしようとFWの選手にファンが期待するのはゴールだ。ゴールが取れなければ、「期待外れ!」とファンから罵倒されてしまう。本来のポジションで使ってもらえれば……。忸怩たる思いに苛まれたことは、一度や二度ではなかったはずだ。
 
 そんな大迫の思いとケルンのチームとしての成長が、ようやく噛み合う。14年の昇格以来、主力選手をほとんど変えずにチーム作りをしてきた継続性が、確固たるスタイルと連係を生み出したのだ。
 
 守ろうと思えばいつでも守れる強靭な守備ができ上がったからこそ、2トップシステムへの移行がスムーズにいき、攻撃力アップに結び付くこととなった。
 
 さらに大迫個人の動きを見ると、FWにポジションを移したことだけが好調の理由ではない。
 
 これまでは、どれだけスペースに顔を出してパスを要求しても、そこにパスが出てくるシーンが極めて少なかった。何度動き直してもボールが出てこず、パスが来るのは自分の態勢が良くないシーンばかり。リズムを掴めずに試合から消えてしまうことも少なくなかった。
 
 だが、この2年間でチームメイトの特徴も完全にインプットされたようだ。ここ最近は自分の欲しいタイミングだけではなく、チームメイトが出したいタイミングに合わせた動き出しとポジショニングが随所で見られている。腐ることなくトレーニングに取り組んできた何よりの証ではないか。
 
 シュテーガー監督は「選手たちが、ようやく本領を発揮してくれていることを嬉しく思っている。大迫の持つクオリティーが報いられる時が来た。彼には才能があり、上昇気流に乗る時が来ると分かっていた。ここまで、へこたれることなくやってきたからこそだ」と成長ぶりに目を細める。
 
 まだ、5試合が終わっただけ。この2年間の鬱憤を晴らすのはこれからだ。そして、この調子がキープされれば、2ケタ得点も問題なくクリアーできるのではないだろうか。
 
文:中野 吉之伴
 
【著者プロフィール】
なかの・きちのすけ/ドイツ・フライブルク在住の指導者。2009年にドイツ・サッカー連盟公認のA級コーチングライセンス(UEFAのAレベルに相当)を取得。SCフライブルクでの研修を経て、フライブルガーFCでU-16やU-18の監督、FCアウゲンのU-19でヘッドコーチなどを歴任。2016-17シーズンからFCアウゲンのU-15で指揮を執る。1977年7月27日生まれ、秋田県出身。
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