マンUから漂う「黄金時代の香り」。モウリーニョ、イブラ、ポグバがもたらしたものは?

カテゴリ:メガクラブ

山中忍

2016年08月23日

選手起用から垣間見えるモウリーニョの巧みな手腕。

ニューカマーだけでなく、ルーニーやキャリックといった古参の選手にもきちんと責任とプライドを背負わせるモウリーニョの手腕はやはり流石だ。 (C) Getty Images

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 代理人(ミーノ・ライオラ)が共通で面識のあった両者だが、その境遇はやはり新加入のヘンリク・ムヒタリアンも同じ。良い意味での我の強さと、空威張りとは言わせない実力の高さを持つ似た者同士が強烈に惹かれ合っているようだ。
 
 かといって、他の主力が新たな両主役の裏でくすんでいるわけでもない。好例がウェイン・ルーニーだ。
 
 PKもイブラヒモビッチに譲っているが、右外まで開いての完璧なクロスでサウサンプトンからの先制点をアシストした姿が、名脇役として貢献する意気込みを窺わせた。キャプテンとしてプライドを維持させている点は、モウリーニョの巧妙さとも言える。
 
 その新監督は、マンチェスター・U新監督就任に際してファーガソンから「雨傘と、いつものワインを持って来るように」と言われたという。モウリーニョは古巣チェルシーの監督時代、ホームゲームだった初対決でクラブがワイン通のファーガソンの口に合わないボトルを用意した「失礼」を恥じて以来、母国産赤ワインの年代物をオールド・トラフォードに持参するのが仕来りだったのだ。
 
 モウリーニョは「まだ素晴らしいと言えるレベルではないが、少なくとも過去2、3年との違いは明らかなはずだ」と語っている。ヴィンテージ風の魅力ある「レッズ」を自作して、ファーガソンを喜ばせる日も遠くはなさそうだ。
 
文:山中忍
 
【著者プロフィール】
山中忍/1966年生まれ、青山学院大学卒。94年渡欧。イングランドのサッカー文化に魅せられ、ライター&通訳・翻訳家として、プレミアリーグとイングランド代表から下部リーグとユースまで、本場のサッカーシーンを追う。西ロンドン在住で、ファンでもあるチェルシーの事情に明るい。

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