• トップ
  • ニュース一覧
  • FIFA会長とトランプ大統領のための抽選会、真のW杯はラウンド16から、選手たちは延々と移動を強いられ…アルゼンチンの伝説FWが巨大化・商業化する祭典に警鐘【現地発コラム】

FIFA会長とトランプ大統領のための抽選会、真のW杯はラウンド16から、選手たちは延々と移動を強いられ…アルゼンチンの伝説FWが巨大化・商業化する祭典に警鐘【現地発コラム】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2025年12月11日

優勝カップを掲げる栄誉に浴したのはわずか8か国

 苦言はこの辺にしておこう。これからやってくるのは、フットボール界最高の祭典だ。選手にとって、W杯に勝るものはない。幼い頃から自分たちを象徴してきた国旗に身を包んでプレーすることは、私が感動した唯一のナショナリズムの衝動だ。

 プロとしてプレーすることは、自身が最も愛するもの、つまりフットボールを体現することであり、W杯では国を代表するという使命感が最高潮に達する。まさに夢の舞台だ。

 ファンにとっても、これ以上のものはない。W杯を人生の節目と重ねる者は多い。「南アフリカ大会で結婚した、ブラジル大会で子供が生まれた、ロシア大会で離婚した...」といった具合に、だ。ペレ、マラドーナ、クライフの時代は過ぎ去った。そして2026年には、6大会連続のW杯出場を経て、メッシとクリスティアーノに別れを告げることになるだろう。
 
 しかし、フットボールは私たちを独りにすることはない。彼らが去る時こそ、W杯は普遍的な真実を証明する番だ。無限のフットボールは、同じ才能を繰り返すことなく、新たな才能を蘇らせる。そこにはラ・リーガの選手だけに限定しても、エムバペ、ラミネ・ヤマル、ベリンガム、ペドリ、ヴィニシウス、フリアン・アルバレス、ニコ・ウィリアムスらがいる。

 抽選会が終わり、世界最大のスペクタクルが人々の会話を呼び起こし始めた。100年近くのW杯の歴史の中で、優勝カップを掲げる栄誉に浴したのはわずか8か国に限られる。どこか別のチームがその仲間入りを果たしたいのなら、2026年はその機会を提供する。チャンピオンになるには、星々が集うことが重要だ。それは生涯消えない栄光となる。

文●ホルヘ・バルダーノ
翻訳●下村正幸

【著者プロフィール】
ホルヘ・バルダーノ/1955年10月4日、アルゼンチンのロス・パレハス生まれ。現役時代はストライカーとして活躍し、73年にニューウェルズでプロデビューを飾ると、75年にアラベスへ移籍。79~84年までプレーしたサラゴサでの活躍が認められ、84年にはレアル・マドリーへ入団。87年に現役を引退するまでプレーし、ラ・リーガ制覇とUEFAカップ優勝を2度ずつ成し遂げた。75年にデビューを飾ったアルゼンチン代表では、2度のW杯(82年と86年)に出場し、86年のメキシコ大会では優勝に貢献。現役引退後は、テネリフェ、マドリー、バレンシアの監督を歴任。その後はマドリーのSDや副会長を務めた。現在は、『エル・パイス』紙でコラムを執筆しているほか、解説者としても人気を博している。

※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙に掲載されたバルダーノ氏のコラムを翻訳配信しています。


【記事】「本当に楽な組だ」「日本のグループよりよかった」韓国代表の組分けに韓国のファンは歓喜!「イタリアを避けた!」【北中米W杯】

【記事】「唯一無二」「完璧だ」衝撃の4ゴールで15戦18発!無双するを上田綺世をW杯で対戦するオランダ代表のOBが大絶賛!「滅多に見られない」

【画像】長澤まさみ、広瀬すず、今田美桜らを抑えての1位は? サカダイ選手名鑑で集計!「Jリーガーが好きな女性タレントランキング」TOP20を一挙紹介
【関連記事】
【画像】北中米W杯、確定した全12グループの内訳を“出場国集合写真”とともに総チェック!
「本当に楽な組だ」「日本のグループよりよかった」韓国代表の組分けに韓国のファンは歓喜!「イタリアを避けた!」【北中米W杯】
【画像】日本は何位? 最新FIFAランキングTOP20か国を一挙紹介!“アジア2位”が20位に浮上、トップ10から転落した強豪国は?
「日本の発表に衝撃と恐怖」「アジア最強が挑む」日本代表の強豪イングランドの対戦決定に韓国メディアが驚愕!「驚くべき理由は…」
「韓国史上最高の組分けだ」「日本を見ろよ。難しいと思わないか?」元大宮の韓国代表レジェンドがW杯のグループ分けに大満足!「こんなのは見たことがない」

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 2026年1月号
    12月12日(金)発売
    [特集]
    9年ぶりのJリーグ制覇
    鹿島アントラーズ
    鬼木体制で果たした「王座への帰還」
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 2025年12月18日号
    12月4日(木)発売
    [特集]
    25-26 欧州リーグ前半戦レビュー
    冬の通信簿
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 第104回大会 選手名鑑
    12月10日発売
    高校サッカーダイジェストVol.43
    第104回全国高校サッカー選手権大会
    選手権名鑑
    出場48チーム
    1440選手の顔写真&プロフィールを徹底網羅!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ