完勝とも辛勝とも言える3-0
そして、後半――。
「いくつかの戦術面での調整を行なったこともあって、後半に入ってからはよりこの試合の主役としてプレーをすることができたと思います」(ビジェガス監督)
ボリビアは6番のMFクエジャルを最終ラインの真ん中へ落とし、3-4-3に変更した。ボリビアはCBが3人に増えたことで、久保や南野の動きを追撃するようになり、日本に残されたビルドアップの突破口を塞ごうとする。システムは日本とマッチアップするミラーゲームに近くなったが、疲れが見える日本に対しては、対人局面が増えても構わないと判断したのかもしれない。
同時に攻撃面でもCBが3人に増えたことで、両サイドの3番DFメディナと17番フェルナンデスが高い位置を取り、11番ナバと7番テルセロスと連動して両サイドの2レーン、特に日本の隙間となるハーフスペースを使いながら攻め込んできた。
ボリビアが前線に厚みを作って押し込んできた、後半序盤の15分間、日本はポゼッション率35.6%に留まった。前半の30分以降に関しては45.1%とやや劣勢程度で済んでいたが、この後半序盤はボリビアの戦術変更と日本の疲労により、一方的に押し込まれている。
スコアはいまだ1-0。何が起きてもおかしくはない。ここで日本は67分、遅まきながらも的確な一手を打つ。上田、中村、町野の同時投入だ。
上田の化け物ぶりにはスタジアム全体が驚いたが、戦術的に面白かったのは中村だろう。南野に代わって左シャドーに入った中村だが、「左」なんてあってないようなもの。ほとんど右サイドに張り出してプレーしていた。
「いくつかの戦術面での調整を行なったこともあって、後半に入ってからはよりこの試合の主役としてプレーをすることができたと思います」(ビジェガス監督)
ボリビアは6番のMFクエジャルを最終ラインの真ん中へ落とし、3-4-3に変更した。ボリビアはCBが3人に増えたことで、久保や南野の動きを追撃するようになり、日本に残されたビルドアップの突破口を塞ごうとする。システムは日本とマッチアップするミラーゲームに近くなったが、疲れが見える日本に対しては、対人局面が増えても構わないと判断したのかもしれない。
同時に攻撃面でもCBが3人に増えたことで、両サイドの3番DFメディナと17番フェルナンデスが高い位置を取り、11番ナバと7番テルセロスと連動して両サイドの2レーン、特に日本の隙間となるハーフスペースを使いながら攻め込んできた。
ボリビアが前線に厚みを作って押し込んできた、後半序盤の15分間、日本はポゼッション率35.6%に留まった。前半の30分以降に関しては45.1%とやや劣勢程度で済んでいたが、この後半序盤はボリビアの戦術変更と日本の疲労により、一方的に押し込まれている。
スコアはいまだ1-0。何が起きてもおかしくはない。ここで日本は67分、遅まきながらも的確な一手を打つ。上田、中村、町野の同時投入だ。
上田の化け物ぶりにはスタジアム全体が驚いたが、戦術的に面白かったのは中村だろう。南野に代わって左シャドーに入った中村だが、「左」なんてあってないようなもの。ほとんど右サイドに張り出してプレーしていた。
このフリーダム中村の浮遊は、ボリビアを大いに混乱させたはず。右CBの4番トレスは中村を逆サイドまで追撃するべきか、迷いどころだが、行かなかった。そのため、中村は町野の下でスペースを得てプレーし続けることになり、多くのチャンスを創出。そして71分、「右」サイドのハーフスペースから飛び出した中村の折り返しを、町野が押し込んで2点目を決めた。78分には中村自身も得点し、3-0で試合を決定付けている。
後半はボリビアがシステムを合わせてきたことで、対人のマッチアップが明確になった。それを中村のフリーダムな逆サイド移動で狂わせる。見事なマッチアップ崩しだ。もう少し早く動けたらなお良かったが、試合を解決する手段としてはベストだった。
ボリビアは来年3月に大陸間プレーオフに出場する。W杯に出られるとしたら、ポット4が濃厚であり、ポット2が見込まれる日本とは同組になるかもしれないチームだ。そのボリビアに対し、日本は完勝とも辛勝とも言える3-0で、2025年最後の試合を終えた。
文●清水英斗(サッカーライター)
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後半はボリビアがシステムを合わせてきたことで、対人のマッチアップが明確になった。それを中村のフリーダムな逆サイド移動で狂わせる。見事なマッチアップ崩しだ。もう少し早く動けたらなお良かったが、試合を解決する手段としてはベストだった。
ボリビアは来年3月に大陸間プレーオフに出場する。W杯に出られるとしたら、ポット4が濃厚であり、ポット2が見込まれる日本とは同組になるかもしれないチームだ。そのボリビアに対し、日本は完勝とも辛勝とも言える3-0で、2025年最後の試合を終えた。
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