フランク監督は試合後の会見で「今日は明らかに良いパフォーマンスができなかった。ボーンマスが優れていて、うまく対応できなかった」と猛省。デンマーク人指揮官は、組織の成熟が何よりも大事と強調しつつ、シモンズの加入効果について「時には何もないところから、違いを生み出せる特別な選手が必要。彼は、そうしたことができる」と期待した。

　もうひとつ筆者が注目していたのは、高井がトッテナムで最終ラインに割って入ることができるか、ということだった。

　フランク監督は、対戦相手に応じて４バックと３バックを使い分ける。CBにはクラブ主将でアルゼンチン代表DFのクリスティアン・ロメロと、左利きのオランダ代表DFミッキー・ファン・デ・フェンが絶対的レギュラーとして君臨。控えには、今夏に完全移籍で正式契約が決まったオーストリア代表DFケヴィン・ダンソと、前十字靭帯損傷で10月中旬の復帰が見込まれるルーマニア代表DFラドゥ・ドラグシンが控える。

　今夏からクラブに加わったルカ・ヴシュコヴィッチはドイツのハンブルクにレンタル移籍したものの、本職がMFながらCBでもプレー可能なアーチー・グレイを数に入れると、高井はCBの５～６番手からのスタートになりそうだ。ただしフランク体制は３バックも併用する。３バック採用時には、高井の出場チャンスも広がりそうだ。
 

　SBを見ても、やはり競争は激しい。ポステコグルー前体制では、SBに偽SBのタスクを求め、能力として「器用さ」や「状況判断の良さ」が必要とされた。しかしフランク体制では、これまでのところSBに偽SBのタスクを求めていないように映る。むしろタッチライン際で上下動を繰り返す、アスリート系のSBが重宝されている。

　右SBではペドロ・ポロが絶対的レギュラーとして活躍中。反対の左SBでは、偽SBの仕事もできるDFデスティニー・ウドギーが膝の怪我で出遅れ、開幕から３試合はクラシックなSBのジェド・スペンスが代わりに先発した。

　レギュラー陣は盤石のように見えるが、控えSBの陣容はやや寂しい。不慣れとはいえ、高井はU-20日本代表で右SBとしてプレー経験がある。充実度の高いトッテナムのCBの陣容から考えると、SBとしてトッテナムでキャリアをスタートするシナリオはありえるかもしれない。

　いずれにせよ、高井の挑戦はこれから。９月20日には三笘薫を擁するブライトンとのプレミアリーグでのアウェー戦が待っている。そこで出番がなくても、４日後の24日に予定されているリーグカップ３回戦のトッテナム対ドンカスター・ローヴァーズ戦（イングランド３部）でデビューする可能性が高いと見る。果たしてどうなるか──。

取材・文●田嶋コウスケ

【画像】絶世の美女がずらり！ Ｃ・ロナウドの“元恋人＆パートナー”たちを年代順に一挙公開！

【画像】スーパーモデル級の美貌！ 名将ペップの愛娘、マリア・グアルディオラの悩殺ショット集をお届け！

【記事】「やっぱりデカかった！」Ｃ・ロナウドの婚約者ジョージナが初生公開した“巨大９億円リング”に世界驚愕！「存分に見せびらかした」「みんな釘づけだ」