本田の定位置争いにも影響…バッカ売却が決まらず、移籍市場で身動きが取れないミラン

カテゴリ:移籍情報

サッカーダイジェストWeb編集部

2016年08月01日

表向きはコンディション調整だが、実際のところは…。

モンテッラ新監督は教え子であるクアドラードの獲得を熱望しているが、ミランにはバッカを売らない限り獲得資金がない。(C)Getty Images

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 残る有力候補は、ゴンサロ・イグアインをユベントスに奪われたナポリ。しかし、こちらもファーストターゲットはアルカディウシュ・ミリク(アヤックス)で、すでに現地でメディカルチェックを通過し、正式発表待ちの段階になっている。
 
 ナポリは控えのマノーロ・ガッビアディーニにも退団の噂があり、CFをもう一枚獲得する可能性もあるが、ミリクに続いてバッカに高額投資をする可能性は小さい。
 
 現在、ミランはアメリカ遠征中だが、バッカはミラネッロ(ミランの練習場)で怪我人とともに調整中。ヴィンチェンツォ・モンテッラ新監督は「コンディションを整えてもらうためにミラノに残した」とコメントしているが、実際はすぐにメディカルチェックやサインができるようにヨーロッパに残ったとの見方がもっぱらだ。
 
 オーナーのシルビオ・ベルルスコーニに以前のような資金力はなく、中国資本参入もなかなか最終決定しない今夏のミランは、主力を売らない限り補強予算がほとんどない。身動きが取れないと言ってもいい。
 
 よって、CFには大器エムバイ・ニアングを据え、バッカの売却益でウイング/トップ下にワールドクラスを迎えるというのが、現時点でクラブとモンテッラ監督が温めているプラン。現在はジャコモ・ボナベントゥーラ、スソ、本田圭佑で定位置を争っている両ウイングは、たしかにスピードや突破力という意味で物足りない。
 
 しかし、指揮官のフィオレンティーナ時代の教え子で、今のミランに欠ける独力の打開力を備えるファン・ギジェルモ・クアドラードは、完全移籍で獲得するには同じく2500~3000万ユーロ程度と評価されるバッカの売却益がなければ不可能。チェルシーがレンタルや分割払いを受け入れてくれない限り、獲得の芽はない。
 
 このまま中国資本への株式譲渡が正式決定せず、新たなマネーが流れ込んでこなければ、バッカの売却がミランの補強計画を大きく左右することになる。はたして、ミランもバッカも納得するようなオファーは届くのか。メルカート閉幕まで、残り1か月を切っている。
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