飛躍的な成長を続けている21歳が、プロキャリアをスタートさせたのは、地元クラブであるファジアーノ岡山だ。その岡山は今季、初挑戦のＪ１の舞台で躍動している。そんな古巣への想いも馳せる。

「今は自分が岡山でプレーしているわけではないので、あまり何かを言える立場ではありません。ただ、悲願のJ１の舞台で戦っていて、岡山県民としてもファジアーノが勝ったら嬉しいですし、負けたら悔しいです。岡山でやってきたこと、それ以前の学生時代も含めて、全てが今の自分に繋がっています。岡山はプロとしてやっていくための基盤を作ってくれたクラブで、本当に感謝しています」
 

　８月に欧州リーグの新シーズンが開幕するなか、海外３年目を迎える佐野が目標を力強く述べる。そして最後に、オランダでのオフの日の過ごし方も訊いてみた。

「今季は怪我を経験したので、まずは怪我のないシーズンにすることです。その上で自分をさらに強化し、代表で出た課題の克服や、ゴールやアシストの数字にこだわってプレーしていきたいです。

　そして将来的には選手として、やはり世界のトップレベルでプレーしたいです。ワールドカップやチャンピオンズリーグに出場して活躍したいという夢はありますが、自分は長期的な目標を設定するというより、そこに向かって『今、何ができるか』を考えるタイプです。なので、どちらかと言えば目の前の練習や試合のことを考えながら日々取り組んでいます。その積み重ねが必ず次に繋がっていくと思っています。

　シーズン中のオフは、特に何もしないことが多いです。基本的には家でゆっくり過ごします。連休があればアムステルダムやドイツのデュッセルドルフに行くこともありました。ヨーロッパでこれまでにいった都市の中ではローマが１番印象に残っています。パスタがとても美味しかった記憶があります」

※このシリーズ了

取材・構成●中川翼（サッカーダイジェストWeb編集部）

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