先月6月10日、森保一監督が率いる日本代表が戦った北中米ワールドカップ・アジア最終予選の第10節・インドネシア代表戦(6-0)で若きアタッカーが華々しいデビューを飾った。エールディビジのNECに所属する佐野航大だ。
5点リードで迎えた61分から途中出場を果たし、この試合に先発していた兄・海舟とともにピッチに立った。日本代表で兄弟同時出場が実現したのは19年ぶりだ。成長著しい21歳のMFはそんな大舞台で何を感じ、何を得たのか。
インタビューの前編では、海外挑戦を決断した理由や理想の選手像を語ってもらったなか、今回の後編ではまず、記念すべきA代表デビュー戦を振り返ってもらった。
「A代表に選出された時はびっくりしたのと同時に嬉しい気持ちもありました。でもまさか自分が選ばれるとは思っていなかったので、正直、驚きのほうが大きかったかもしれません。でもピッチに立つと、『ここで結果を残す、爪痕を残す』ということしか考えていませんでした。ヘディングで1本決められるチャンスがあったので、そういうところで結果を残せることがこれからはより大事になってくると感じました。代表の雰囲気や試合を経験できたことは、間違いなく今後に繋がると思います」
森保監督からはアドバイスも
代表の舞台で共闘した兄の海舟は、昨年の夏に鹿島アントラーズからブンデスリーガのマインツに移籍し、大ブレイク。昨季は海外1年目ながらリーグ戦全試合に先発出場するなど、ドイツの地で存在感を発揮した。航大にとってどんな存在なのか。
「兄とは切磋琢磨できる関係です。幼い頃は負けたくないという気持ちはありましたが、今はそれよりも2人で高め合いながら互いに活躍できればと思っています。兄弟で代表戦に出られたら、特別な感情が湧いてくるかなと思っていましたが、実際には意外とその気持ちはなくて。試合になればそんなことは関係なく、それぞれ一人の選手として良いパフォーマンスをして、チームの勝利に貢献することを意識していました」
そんな初めてのA代表での活動のなかでは、多くの刺激を受けたようだ。森保監督からもアドバイスをもらったという。
「やはり、トレーニングからパス精度やポジショニングなど一つひとつのプレーの質が非常に高く、細かい部分へのこだわりが強い選手ばかりでした。その部分は、自分もこれからもっと突き詰めていかないといけないです。それと同時にそういう中に入って、結果を残せるかどうかが重要だと感じました。
森保監督からは、自分のどんな部分が評価されているのかをお話ししていただく機会があり、ポリバレント性や、ドリブルで打開するプレーを期待されていると感じました。一方で、インドネシア戦後には、フィジカル的なところはもっと上げていかなければいけないとも言われ、今のオランダリーグで通用するだけではなく、世界のトップレベルで何ができるかが求められると、アドバイスをいただきました。今回の活動を経て、これまで以上に代表への意識は高まりましたし、またこの場所に戻ってきたいです」
「兄とは切磋琢磨できる関係です。幼い頃は負けたくないという気持ちはありましたが、今はそれよりも2人で高め合いながら互いに活躍できればと思っています。兄弟で代表戦に出られたら、特別な感情が湧いてくるかなと思っていましたが、実際には意外とその気持ちはなくて。試合になればそんなことは関係なく、それぞれ一人の選手として良いパフォーマンスをして、チームの勝利に貢献することを意識していました」
そんな初めてのA代表での活動のなかでは、多くの刺激を受けたようだ。森保監督からもアドバイスをもらったという。
「やはり、トレーニングからパス精度やポジショニングなど一つひとつのプレーの質が非常に高く、細かい部分へのこだわりが強い選手ばかりでした。その部分は、自分もこれからもっと突き詰めていかないといけないです。それと同時にそういう中に入って、結果を残せるかどうかが重要だと感じました。
森保監督からは、自分のどんな部分が評価されているのかをお話ししていただく機会があり、ポリバレント性や、ドリブルで打開するプレーを期待されていると感じました。一方で、インドネシア戦後には、フィジカル的なところはもっと上げていかなければいけないとも言われ、今のオランダリーグで通用するだけではなく、世界のトップレベルで何ができるかが求められると、アドバイスをいただきました。今回の活動を経て、これまで以上に代表への意識は高まりましたし、またこの場所に戻ってきたいです」