確かに前半の日本は、やや攻勢に試合を進めた。GKも含めてプレッシング回避の術がロングボールしかなかった韓国は、日本のミスかカウンターからしかチャンスを作れていない。
ただしそれでも、両国の相違は、ジャーメイン良のシュートがゴールネットを揺すり、ナ・サンホの方はポストを叩いただけだ。後半は全く展開が裏返り、韓国が日本陣内でしっかりとボールを支配できることを証明し、20本以上のクロスを含めて圧力をかけ続けた。
日本には特筆すべき攻撃が見当たらず、とうとう終盤になると指揮官は5人の長身DFを並べて韓国のパワープレーを跳ね返すことに専念する。日本が唯一ペナルティエリアに侵入したのは87分で、韓国は試合を通じて日本より150本以上もパスを回した。
日本はワールドカップ最終予選アウェーのオーストラリア戦で69%もボールを支配しながら、終盤のカウンター一発で敗れた。この時、歓喜するオーストラリアを見て逆に世界に出た時の可能性の乏しさを感じたが、今回の日本にも同様の寂寥感を覚えた。
サプライズを起こした代表チームが、強国に変貌していくケースは滅多にない
かつて韓国には、日本の技術に憧れを抱く選手が少なくなかった。Jリーグに助っ人として参入するのも「日本のテクニカルなスタイルの方が好きだから」とまで話す選手もいた。だが、現状でJリーグとKリーグの間に大きな技術的な違いは見られない。リードした日本に守備意識が強まることを差し引いても、とても快哉を叫ぶような内容ではなかった。
森保監督は、これまで結果で世界を驚かせてきた。しかし歴史を俯瞰しても、サプライズを起こした代表チームが、そのまま強国に変貌していくケースは滅多にない。20世紀後半から着実に強豪の一角に食い込んできたフランス、スペイン、オランダ...どこも最初は結果より質や哲学で改革を遂げている。
個人的には、E-1選手権では、勝利より希望が見たいと思う。
文●加部究(スポーツライター)
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