【総体出場校】福岡・東福岡|3連覇の鍵はアンカー鍬先の復調と一戦ごとの成長

カテゴリ:高校・ユース・その他

森田将義

2016年07月21日

プレミアリーグで負傷離脱の鍬先が間に合うか?

昨年度のインターハイ得点王の藤川は、選手権でも重要な局面でゴールを奪うなど存在感を見せた。今季は10番を背負う。写真:竹藤光市

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プレミアリーグで怪我人が続出するなか、前線で奮闘を見せた高江。洗練された個人技で攻撃を組み立てる。写真:竹藤光市

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 昨年、中長距離のパスを駆使し、夏冬連覇に貢献したアンカーのMF鍬先祐弥もプレミアリーグWEST6節の京都U-18戦で肩を脱臼し、戦線離脱。代役としてテストされた2年生MFの青木真生都も翌節に負傷したため以降は、トップ下が本職のMF藤川虎太朗をアンカーに回さざるを得なかった。
 
 名古屋戦では、藤川が3列目からのクサビで攻撃を作ろうと奮闘する一方、彼の位置が下がったせいで、アタッキングサードでの怖さが低下。MF高江麗央が孤軍奮闘する姿が目立った。「インターハイまでなんとか間に合わせたい」(森重監督)という鍬先のコンディションがチームの行方を大きく左右するのは間違いない。
 
 もちろん、どのチームも打倒・東福岡を掲げており、追われる難しさもあるだろう。全力で東福岡に挑んでくる相手を5試合続けてなぎ倒すのは並大抵のことではない。
 
 ネガティブな話題が続いたが、ここまで不調に苦しんだFW佐藤凌我が名古屋戦で全得点に絡むなど調子は上向き。昨年から出場機会を得ていた2年生MFの福田湧矢も試合を追うごとに存在感を増すなど、プラス材料も少なくない。なかでも、思うような試合運びができなくても、きっちり白星を拾える勝負強さは今年の強みだろう。
 
「史上最弱」と呼ばれた昨年の東福岡は実力以上と言える“優勝候補”という看板を背負いながら、プレッシャーを跳ね除け、頂点まで駆け上がった。MF中島賢星(横浜FM)、増山朝陽(神戸)の二枚看板を擁した一昨年も、大会前に不安要素がなかったわけではない。一戦一戦成長することで、王者にふさわしい力と風格を身につけていった結果が、この2年間のタイトル獲得につながった。
 
 選手たちも前年王者だからという奢りはなく、冷静に現状を見極めながら、先輩たちに続こうとしている。今年も厳しい戦いを積み重ねながら、『赤い彗星』の輝きは増していくはずだ。
 
取材・文:森田将義(サッカーライター)
 
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