【大宮】黒川淳史インタビュー|完全復活へ。大怪我に立ち向かうルーキーの胸中(後編)

カテゴリ:Jリーグ

古田土恵介(サッカーダイジェスト)

2016年07月21日

「開幕戦のベンチ入りに向けて焦り過ぎていたのかな」

キャンプで好調を維持して、山形とのプレシーズンマッチも出場。それだけに、開幕戦でのベンチ入りに向けて焦りがあった。写真提供:大宮アルディージャ

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――それまでは順調でした。FC東京との開幕戦でベンチ入り、そして出場するのではと周囲は思っていました。
 
 SNSとかで自分の話題が回ってきたりしますから、高ぶりはありました。ユースの後輩たちや友人が自分の記事をリツイートしてくれていたり。今だったら、開幕戦のベンチ入りに向けて焦り過ぎていたのかなって振り返れますけどね。
 
 ただ、「1試合1試合、結果を残さなければ」「いつ外されるか分からない」という状況でしたから。実はトップチームに上がる直前にも怪我をしていて、キャンプに合わせて復帰したので、まだ100パーセントではありませんでした。
 
――その状態でもあれだけ戦えたのは、自信になっていたのでは?
 
 ある意味で、手応えを感じてはいました。ただ、山形戦は入れ込み過ぎていました。開幕戦に出られるかもしれない気持ちが先走ってしまって、良いプレーができなかった。だから、もっとアピールしなきゃって。
 
――右肩上がりだった開幕前から、どん底に突き落とされました。そんな今季をどういう風に捉えようとしていますか?
 
 プロのサッカー選手である以上、完治したら試合に絡んでいきたいです。でも、自分の描くプロセスを達成するためにも、同じような大怪我をするのは絶対に避けたい。疲れ具合とか、自分の身体がどういう状況なのかを理解できるようにしたいです。
 
 怪我をした時は、精神的にも肉体的にも疲れがありました。その状態で無理してプレーし過ぎるのはよくありませんし、でも、慎重になり過ぎるのもダメです。判断は難しいですが、見極められるようにならないといけませんね。
 
――見極められていたら、もしかしたら今回の怪我はなかったかもしれない。
 
 そうですね。接触して力が入らなかったのだから、簡単なプレーを選択するべきでした。痛みに慣れるまで少し流すべきだったのかもしれません。痛んだ状態で、100パーセントの力を出そうと頑張り過ぎた結果ですから。
 
 プロ生活を長く続けるためにも、自分でコンディションを調整しながらですね。ひとつのプレーで、こんなに長く休むのはもったいない。自分の身体と、試合状況を考えながら様々なことを判断したい。疲労が溜まっているのなら、ケアの時間を長くする。そういう意識を持てば、今後は変わっていくはずです。
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