浅野拓磨に宿る紫の誇り――。ラストゲームの悔しさは世界で晴らせ!

カテゴリ:Jリーグ

小田智史(サッカーダイジェスト)

2016年07月18日

「デカい壁にぶつかると思うけど、そんな時にこそ広島で培ったことが生きるはず」

両親と妹から花束を受け取ると、「込み上げてくるものがあった」と思わず号泣。何よりも家族を大切にしてきた浅野らしいシーンだった。 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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壮行セレモニーの最後には背番号と同じ10回、チームメイトの手で宙を舞った。 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 試合後の壮行セレモニーでは、浅野はサポーターへ向けてこう語った。
 
「僕はまだ広島に来て何も成し遂げることができていません。高校卒業とともにプロになり3年半が経ちましたが、その3年半の間、広島でいろいろな経験をさせて頂きました。地元の三重県に負けないくらいの大好きな気持ちがこの広島にはあります。広島の選手ではなくなりますが、ひとりのファンとしてこのチームを応援したいと思いますし、皆さん、サンフレッチェ広島を温かく、優しく、熱く、ともに戦ってください。
 
 いつでも熱く、いつでも温かく、そして優しい、ファン・サポーターの方とともに戦えた3年半を誇りに思います。この誇りを持って、新しい地で挑戦していきたい。皆さんに負けないぐらい100パーセントで頑張って、成長した姿を見せられるように全力を尽くします。また、皆さんと広島の紫のユニホームを着て、プレーすることをひとつの楽しみにしたいと思うので、これからもどうか応援をよろしくお願いします」
 
 新天地となるアーセナルは、世界に知られるビッグクラブだ。広島でレギュラーとして確固たる地位を築けなかった浅野にとっては、これまで以上に過酷なチャレンジとなるが、“イバラの道”を歩む覚悟は決まっている。
 
「(アーセナルでは)本当に厳しい環境が待っているのは分かっている。言ってしまえば、今でも厳しい状況なのに、それ以上に厳しいだろうなと。デカい壁にぶつかると思いますけど、そんな時にこそ広島で培ったことが生きるはず。目の前のことに対して常に100パーセントで頑張っていければ、少しずつ成長していけるだろうし、自分に期待しながら、自信を持って挑戦していきたい」
 
 紫の誇りを胸に、世界で暴れてこい――。サポーターで埋め尽くされたスタンドに掲げられた横断幕のメッセージに後押しされ、“ジャガー”は次なるステージに挑む。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)

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