１万人超の観衆が詰めかけた大舞台で、守護神の声が通るとも思えないが、ホイブラーテンはボールを前にクリアする選択は下せただろうし、西川ももう一歩早く反応する術を見出せたのではないか。そういった細部を徹底的に詰めていかないと、強豪相手の一戦では命取りになってしまう。
この教訓を活かすべく、浦和は勝負の分かれ目となった場面を確実にフィードバックし、先につなげていくべきだ。
「肌感覚としては（リーベルと）すごく差があるとは感じなかったですし、僕らにもチャンスはあった。相手も後半になると落ちてきたし、３失点目をやられる前は良い形でボールを持つ時間が長かったので、そこで質の違いを見せたかったですね」
西川はこんな後悔も口にしたが、松尾のPKで１点差に迫った時間帯をどう活かし、追加点を奪うのか。それも１つの課題として残された。
「敗戦をしっかり受け止め、顔を上げて準備したい」
敵を凌駕し、勝点を手に入れなければ、16強進出はあり得ない。今こそ、チーム最年長の西川が仲間たちを鼓舞し、闘争心を注入することが肝要だ。
「次のインテル戦、僕たちは勝つしかないですし、逆に勝ったら３戦目にチャンスがあると思うので、この敗戦をしっかり受け止めながら、しっかり顔を上げて準備していきたいと思います」
その言葉通り、落胆の色合いが強いチームをガラリと変えられるのか。とにかく次戦は早い時間帯の失点、流れを左右するミスだけは許されない。
取材・文●元川悦子（フリーライター）
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「次のインテル戦、僕たちは勝つしかないですし、逆に勝ったら３戦目にチャンスがあると思うので、この敗戦をしっかり受け止めながら、しっかり顔を上げて準備していきたいと思います」
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