どうすれば町田に勝てたのか。湘南MF鈴木雄斗の言葉から浮かび上がった2つの改善点

カテゴリ:Jリーグ

岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

2025年06月15日

「相手は守りやすかったと思います」

FWのL・フェリッピは前線のターゲットとして機能している一方、背後への動きは控えめ。後ろ向きのプレーだけでなく、前向きの時間を増やせるかが今後の鍵だ。写真:永島裕基

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 ダブルボランチで時間を作る狙いがあるように見えたが、実際にはボランチ間でのパス交換が少なく、ボールを握れていたとは言えないゲームだった。加えて、右ストッパーで先発した鈴木雄は「自分たちで丁寧にボールをつないで崩しにいくのが目的ではなかった」と明かしている。

 では、湘南は町田戦にどんなプランで臨んだのか。また、どこに課題があったから苦戦を強いられたのか。チーム屈指の頭脳派である鈴木雄に質問をぶつけてみると、試合直後にもかかわらず、理路整然と語ってくれた。

「プランとして、まずは簡単にファウルをしないことだったり、コーナーやタッチに逃げないことがありましたが、結果、そうできなかった。様々な過程がありましたが、自陣での対応に問題があったことに加えて、押し込めていない点も課題なのかなと。

 僕自身は、もう少しボランチが落ちてきてボールを触れば、試合を落ち着かせられたのかなと感じていました。ただ、チームとしての狙いはボールを握ることではなく、背後を狙うこと。敵陣でプレーする回数を増やし、相手を押し込みたかった。

 そういう意味では、僕が後ろで前を向いた時に、1トップと2シャドーの誰か1枚が落ちてきて、相手を引きつけ、空いたスペースに誰かが走る、といった動きは、僕が見ていた限りは少なかったと思う」
 鈴木雄はこう続ける。

「町田からすれば、守りやすかったと思います。ルイス(・フェリッピ)にボールが入った時に、後ろ向きの彼を潰せばいいだけなので。何度かルイスが上手くボールをキープしてくれて前進できたし、ファウルをもらってくれる場面もあって、彼自身はすごく戦ってくれた。その反面、他の選手も含めて、もっと相手に嫌がられること(背後への動き)をやれていれば、もっと押し込めたはずですし、相手のセットプレーやロングスローも減らせたはずです。

 背後を狙うという意味でも、もう少しボランチを経由する回数を増やしたほうが良いのかなと。僕が前を向いた時に、背後にスペースがあった場面は少なくなかったし、多分、ボランチから見えてる景色も僕と近いはずです。また、中を効果的に使えば、サイドも空いてくるので。

 ただ、前線の動き出しは、今日はちょっと少なかったのかなと。僕からは、そう見えてしまいました」

 最優先は背後。チームの狙いは前半から共有されていたが、前線の動きと後ろの準備のタイミングが噛み合わず、好機を作れなかった。ただ、敵の背後を取る動きに長ける福田が入ると、ワンプレー目でゴールが生まれた。このシーンが、湘南の狙いと課題を表していると言えるだろう。

「翔生のゴールは、まさに今日、チームとして狙っていたことがでました。相手が嫌がるのはあれだと思いますし、背後への動きであれだけ簡単にゴールが取れてしまう。もちろん、翔生のスピードあってこそなので、個のクオリティと言われればそうかもしれませんが、他の選手でも動き自体は増やせるのかなと」

 改善すべきは2点。ひとつは前と後ろの意思疎通だ。CBやボランチがルックアップした時に、前線の選手が適切に走り出せるか。チームとしての狙いが共有されていても、ピッチ上の選手たちの動きがチグハグなら、プランは成立しない。

 もうひとつはアタッカーが背後を狙う意識だ。L・フェリッピや鈴木章斗、根本凌らは、ポストプレーに意識がいくあまり、背後へのランが減っている側面もある。チーム戦術を実現させるためにも、また彼らの得点数の増加のためにも、背走の回数と質は高めたいところだろう。

 鈴木雄の指摘は的確だ。あとは、彼自身のプレーも含めて、全体で改善できるか。山口智監督が度々重視してきた「チームのつながり」が、改めて重要性を増している。

取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

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