どうすれば町田に勝てたのか。湘南MF鈴木雄斗の言葉から浮かび上がった2つの改善点

カテゴリ:Jリーグ

岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

2025年06月15日

湘南が町田を苦しめるには、攻守で工夫が必要

町田戦に右ストッパーで先発した鈴木雄。戦術面の質問にも理路整然と答えてくれる、チーム屈指の頭脳派だ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 6月14日、湘南ベルマーレはJ1第20節でFC町田ゼルビアとホームで対戦し、1-2で敗れた。

 敵の術中にハマってしまった一戦だったと言える。

 開始直後から一進一退の攻防が続いたなかで、45+2分にCKから藤尾翔太にヘッドで決められる。62分に途中出場の福田翔生が最終ラインの背後を取ってネットを揺らし、同点に追いついたが、83分、ロングボールのこぼれ球を拾われたところから最後はナ・サンホに決勝ゴールを奪われ、黒星を喫した。

 失点シーンはセットプレーとロングボールという、まさに町田の十八番の形。試合前から予測できた展開のはずで、実際、上手く対応できた場面もあったが、ロングスローからチャンスを作られた点も含め、準備不足な面も散見された。
【動画】福田翔生が背後を取って今季4点目!
 そもそも湘南は、町田のようなパワーを前面に押し出してくるチームに真っ向勝負を挑めば、有利とは言えない。ロングボールを確実に跳ね返せるだけの高さと屈強さに秀でたCBよりも、ビルドアップに長けたタイプ、例えば鈴木淳之介や鈴木雄斗らを起用する頻度が高いため、最終ラインと中盤のコンパクトさを失えば、セカンドボールを回収できず、すぐに起点を作られてしまう。

 空中戦を重視したメンバー選考ではないので、セットプレーやロングスローへの対応も得意としていない。ゆえに、湘南が町田を苦しめるには、高さに高さで対抗するのではなく、攻守で工夫が必要なのだ。

 では、どんな工夫が必要なのか。ひとつは、最終ラインと中盤の距離感を緊密にして、こぼれ球を拾いやすくする方法がある。これは先述したとおり、実際に準備されていて、コンパクトな陣形を保てた前半はロングボールに苦しめられるシーンが少なかった。ただ、先制を許して0-1で迎えた後半は全体が前がかりになったため、前と後ろが間延びしてしまい、簡単に起点を作られてしまった。

 攻撃面では、ボール保持率を高めるという策がある。自分たちで主導権を握れば、深い位置でのセットプレーやスローインの回数自体を減らせる。現に、町田戦には3-4-2-1の布陣で挑み、ダブルボランチの茨田陽生と奥埜博亮でポゼッションを安定感させる狙いが見えた。
 
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