守備の約束事に縛られた状態になっていないか
もう2つは攻撃面で、相手を裏返すようなカウンターが非常に少ないこと、それにもかかわらずビルドアップからのチャンスメイクが再現性に乏しいことだ。
2018年にアンジェ・ポステコグルー監督が革新的なアタッキングフットボールを横浜FMに導入する以前、エリク・モンバエルツ監督が欧州流のオーガナイズされたディフェンスを植え付けた。
守備的なイメージもあった当時に巻き戻ったようなイメージを持つファンもいるかもしれないが、モンバエルツ時代には数本のパスで相手ゴールに迫れる連動性の高いカウンターがあった。しかし、現在の横浜FMはそうしたカウンターも単発であることが多く、なかなか相手のディフェンスに脅威を与えられていない。
そしてビルドアップからのチャンスメイクも、ボールを相手陣内に運ぶことが目的化してしまい、そこからの崩しも個人のアイデアベースに寄りすぎている感がある。3人目、4人目の動きでポケットを取るようなシーンが少なく、バイタルやペナ脇でボールを持てても、相手のディフェンスが出し手にも受け手にもマークできているので、ドリブルでさらに剥がすか、ピンポイントで合わないとゴールが生まれにくい状況になっている。
2018年にアンジェ・ポステコグルー監督が革新的なアタッキングフットボールを横浜FMに導入する以前、エリク・モンバエルツ監督が欧州流のオーガナイズされたディフェンスを植え付けた。
守備的なイメージもあった当時に巻き戻ったようなイメージを持つファンもいるかもしれないが、モンバエルツ時代には数本のパスで相手ゴールに迫れる連動性の高いカウンターがあった。しかし、現在の横浜FMはそうしたカウンターも単発であることが多く、なかなか相手のディフェンスに脅威を与えられていない。
そしてビルドアップからのチャンスメイクも、ボールを相手陣内に運ぶことが目的化してしまい、そこからの崩しも個人のアイデアベースに寄りすぎている感がある。3人目、4人目の動きでポケットを取るようなシーンが少なく、バイタルやペナ脇でボールを持てても、相手のディフェンスが出し手にも受け手にもマークできているので、ドリブルでさらに剥がすか、ピンポイントで合わないとゴールが生まれにくい状況になっている。
失点数を減らすことが、攻撃力のダウンにつながらないことが躍進の鍵と見られたが、そうなっていないのが現状だ。ここからホーランド監督が、より高い位置でボールを奪って攻撃に繋げるためのオーガナイズを入れていくのか、あるいは攻撃面でアップデートしていけるのか分からないが、心配なのは10年近くアタッキングフットボールのマインドで戦ってきたチームが、守備の約束事に縛られた状態になっていないかということだ。
失点を減らすことがホーランド監督の最重要課題だったことは間違いないが、アタッキングフットボールを継続するなかで、そこを解決する引き出しがあるから呼ばれたのだと期待していた。
少なくとも現状はそうなっていないなかで、クラブとしてホーランド監督と共に、改善の道筋を描けているのか。それ次第でここから先の選択肢も変わってくるだろう。
取材・文●河治良幸
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少なくとも現状はそうなっていないなかで、クラブとしてホーランド監督と共に、改善の道筋を描けているのか。それ次第でここから先の選択肢も変わってくるだろう。
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