そして、両紙とも「今大会限りで代表監督職から退くが、いつか戻る準備はある」というコンテの興味深いコメントも引用している。
 
　国営放送RAIと並んで、イタリア国内のEURO中継を担当している衛星放送チャンネル「SKYイタリア」は、スペイン戦の勝利を「英雄たちによる偉業。ドイツなど恐るに足らず」と早くも準々決勝の対決ムードを煽る。
 
　SKYは記録報道にも注力しており、アッズーリ史上最多出場記録を160試合に更新したブッフォンにも焦点を当てた。イタリアが誇る鉄人のEURO通算出場試合数は16となり、C・ロナウド(ポルトガル)が更新中の最多記録20試合に次ぐ。また、EURO本大会におけるイタリアの無失点試合が史上最多19試合になったことについても触れている。
 
　ドイツとの３月のテストマッチでは１－４と完敗したイタリアだが、ワールドカップとEUROの主要2大会でドイツに負けたことはない。
 
『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙は、ドイツ代表監督レーブの「準々決勝は（ドイツとイタリアの）今大会最強２チームの対決になる。イタリアの戦い方は脅威だ。熱いゲームになるだろう」とのコメントを早速紹介。スペイン撃破に湧くイタリアだが、アッズーリの視線と国民の興味はすでにドイツ戦へ向かっている。
 
文：弓削高志（スポーツライター）

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