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サウジアラビアのように5バックで守備を固める相手への効果的な打開策。間違いなく本大会に連れて行きたいと感じたのは…【W杯予選】

カテゴリ:日本代表

清水英斗

2025年03月26日

個での解決が難しい場合、必要なのは効果的な連係

終盤は選手交代も増えたが、好機は少なく0-0で終了した。(C)SOCCER DIGEST

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 さて。問題はこうした個が通用しなくなった場合だ。

 中村は後半に途中出場した12番のアリ・マジュラシに完全に封じられてしまったし、前田のチェイシングも2度目の決定機はなかった。プレータイムが増えた久保も最初の交代カードで下がっている。個人での解決が難しい以上、相手の守備に対する効果的な連係が必要になる。

 その意味で惜しかったのは、前半に多く見られた中央からの飛び出しだ。相手は5バックでレーンを埋めていたため、ポケットを突くのは容易ではない。実際、サイドから飛び出すと囲まれる場面が多かった。

 だが、それもルート次第だ。左右のCB、17番のハッサン・アルタムバクティと5番のジェハド・シクリは、久保や鎌田大地を気にして前へ意識が向いているので、大外やハーフレーンからではなく、中央から左右CBの背後を取ってポケットへ飛び出すとフリーになる。また、中央CBの4番アリ・ラジャミは前田とマッチアップしているので、この動きに反応しづらい。

 5バックというと、相手がたくさん並んでスペースが無いように見えるが、各人の意識は違う。両ウイングバックや左右CBは、1対1に負けないよう迎撃に出る意識が強いが、中央のCBはできるだけ真ん中を離れたくないと考えている。
 
 実際に前半、田中や鎌田、久保がアルタムバクティの背後を取って飛び出し、フリーになる場面が何度もあった。しかし、右ウイングハーフで出場した菅原由勢は、この真ん中の動き、菅原から見ると一つ奥のスペースを活かせていない。25分に飛び出した鎌田へ供給したようなワンタッチパスをもっと選択できれば良かったが、今回はチャンスを逃すことが多かった。

 後半に入ると、日本の攻め筋が変化し、こうした中央からのダイレクトな飛び出しではなく、ハーフレーンと大外に人数をかけ、サイド突破を重視するようになった。しかし、久保、田中、菅原が三角形を作っても、あまりサイド突破が有効にならない。後半のサウジアラビアは「飛び出しを深く追うこと」というルナール監督の指示もあり、ボランチなどMFがマークを受け渡さず、そのまま追走してきたので、完璧に剥がすのが難しくなった。さらに終盤は選手交代も増えたが、好機は少なく0-0で終了した。

 サッカーの攻撃は、手札を出しながら攻めて行く。ある手札を出し、チャンスになったが決まらなかった。相手は狙われた人やスペースを修正するので、同じ方法は何度も通じない。次の手札を出したが、これも決まらなかった。だんだん繰り返すうちに、その手札自体が無くなっていく。今回は選手の入れ替わりが多いこともあって、手札切れが早かった。

文●清水英斗(サッカーライター)

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