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サウジアラビアのように5バックで守備を固める相手への効果的な打開策。間違いなく本大会に連れて行きたいと感じたのは…【W杯予選】

カテゴリ:日本代表

清水英斗

2025年03月26日

3人の個が圧倒した箇所を起点にチャンスを生み出す

前田がどれか1本でも決めてくれれば、全く違う試合展開になっていた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 消化試合なのに消化不良とは、これいかに。3月25日に埼玉スタジアム2002で行なわれた北中米ワールドカップ・アジア最終予選のサウジアラビア代表戦は、日本代表のボール支配率が7割を越える一方的な試合だったが、ゴールを割るには至らず、0-0で引き分けた。

 試合終了のホイッスルが鳴り響いた瞬間、サウジアラビアの大半の選手はひざまずいてピッチに頭をつけ、神に感謝の祈りを捧げた。より明け透けだったのは、メインスタンドにいたサウジアラビアの分析スタッフたち。終了と同時にハイタッチを交わし、笑顔でガッツポーズを見せた。

 正直、半信半疑というか信じたくなかったが、あの姿を見たら認めざるを得ない。ライバルと思っていたサウジアラビアは0-0を狙っていたし、受け入れていた。むしろ万々歳だった。「日本で試合をするときはオープンにはできません。とても良いチームなので」と、エルべ・ルナール監督は話す。

 残る2試合で、オーストラリアが日本を相手に勝点を落とす可能性、さらに最終戦でサウジアラビアがホームでオーストラリアと直接対決になることを踏まえ、今回は決着を急がず、勝点1を優先したようだ。褒め殺されても、どんなにボールを支配しても、相手の望む結果に誘導されてしまったことは、気持ちいいものではない。

 そうした“0-0戦略”を落とし込んだサウジアラビアのシステムは、5-4-1だった。本来のサウジアラビアは4バックのチームだが、日本の3-2-5にかみ合う守備的な形をチョイスした。
 
 ただ、最初から自陣に引かれてしまったとはいえ、前半の日本は多くのチャンスを生み出し、特に3人の個が圧倒した箇所が起点になった。

 その1人は中村敬斗だ。中へ、縦へとキレ良く迫るドリブルに対し、対面する2番のムハンナド・アル=シャンキティはきりきり舞い。前半は中村からゴールへ迫る場面が多かった。

 2人目は前田大然だ。19分にチェイシングでボールを奪った場面は圧巻。相手CBのキックに回り込んでブロックしたからこそ、触ったボールが外へこぼれず、ゴール方向へ転がってビッグチャンスになった。普通なら回り込んで寄せれば、相手もプレーの選択を変えて切り返すはずだが、それも予測、認知できないほど、前田の寄せが速い。これは本大会でも武器になる。間違いなくW杯に連れて行きたい選手だと改めて感じた。

 ただし、前田はこのチェイシングだけでなく、田中碧からのスルーパスや背後への浮き球、あるいは両サイドからのクロスなど、多くのゴール機会があったのも確か。どれか1本でも決めてくれれば、全く違う試合展開になっていた。

 そして、個で圧倒した3人目は、久保建英だ。ドリブル突破や、すき間を通すパスは巧みで、ミドルシュートも意表を突いていたし、CKの精度も抜群。右足のクロスは失敗する場面が多かったが、この試合でもパフォーマンスは際立っていた。

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