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バーレーン戦で鎌田大地のゴールを生み出したメカニズム。流れに適したポジショニングで敵DFを誘導し、出し手と受け手を良い状況に【日本代表】

カテゴリ:日本代表

河治良幸

2025年03月21日

周りの共有がなければその動きも無駄に

上田に通した伊藤の縦パスも見事だった。(C)SOCCER DIGEST

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 久保は「鎌田選手が後ろから出てきた時に、出すというのは決めていたんですけど、より鎌田選手に優しいパスを出そうかなと考えた時に、自分が行くふりをして、縦にぐいっと行くことで、相手はたぶん、僕が自分で行くだろうなと思っていたと思うので。そこで、相手の重心が後ろになったところで、あそこにパスを出したら届かないと思うので」とパスを選択した理由を語った。

 その動き出しからのシュートも見事だったが、もう少し巻き戻して鎌田の動きを解説したい。ビルドアップの段階で一度、左ワイドに流れて、相手のディフェンスを混乱させたことは書いたが、そこから中に流れてからインサイドハーフのようなポジションを取った。

 これにより、中盤の要であるキャプテンのディアを日本のディフェンスラインよりに釣り出した。そこで遠藤が左の伊藤へのパスを選択すると、鎌田は縦に走ってバーレーンのディフェンスラインのスペースまで出て行った。

 バーレーンは伊藤がボールを持った時点で、三笘が外側で伊藤と斜めの関係でパスコースを作ったため、右サイドバックのアルシャムサンが外に引っ張られて、右センターバックのベナティは縦パスの受け手の上田をマークしないといけないので、そこの間に大きなスペースが生じていたのだ。
 
 鎌田はそこを逃さず走り込んだが、ややオフサイドポジションになったことに加えて、上田は右を向いた状態で久保を使ったことで、久保に連動して動き直す形になった。

 こうして見ると、ビルドアップに応じた一人ひとりの関わりが、コンパクトなバーレーンのディフェンスを崩す要素になっているが、鎌田が直接ボールに触らなくても、流れに適したポジショニングで相手のディフェンスを誘導し、ボールの出し手と受け手に良い状況を与えていることが分かる。

 もちろんボールに直接関わるプレーでも良い効果を生める選手だが、こうしたオフの動きを紐解いて見ると、鎌田という選手の特性がよりよく分かるとともに、周りの共有がなければ鎌田の動きも無駄になってしまうことが伝わる。

取材・文●河治良幸

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