「熱く戦う」というスピリットは確実に浸透
裏を狙う意識、縦への推進力を押し出そうとしている沼津にとって、狙いが具現化したシーンと言えるのが、1点ビハインドで迎えた77分の川又堅碁の同点弾だろう。
この場面は、松本のGK大内一生のロングキックから中盤でのボールの奪い合いになったのが始まりだった。相手が一歩前に出たと思われたところで、途中出場の右SB一丸大地が前線に大きくボールを蹴り出し、待ち構えていた川又が一気にDF陣の背後へ。そのままスピードに乗って左足を一閃。1-1のドローに持ち込むことに成功した。
この日の沼津は前半から松本に主導権を握られ、苦戦を強いられた挙句、56分に先制点を献上していただけに、選手交代によって攻撃のギアを上げ、起死回生の1点をもぎ取ったのは大きな意味があった。
「(一丸の)パスがトリッキーな感じだったんで、僕も騙されたんですけど、向こうも足が止まっていたんでラッキーだった。裏に抜け出す動きは、近年、足の状態もあってなかなかできなかったけど、今季はプレシーズンもしっかり練習できて、ここまで順調に来ているので、そういうプレーもだんだん増えている感じですね」とチーム最年長FWの川又も手応えを掴んだ様子だった。
「今年は『もう少し前に速く』というコンセプトでやっていて、自分たち中盤からどうボールを引き出すかが重要になってくる。中盤3人のメンバー構成が昨年と変わり、今は沼田(航征)と柳町(魁耀)とやっているので、連係をすり合わせていく必要があるかなと思います」と、中山体制でずっとインサイドハーフのポジションを担ってきた徳永も話したが、中山監督の戦術の微妙な変化をピッチ上で表現すべく、選手たちも躍起になっている。
速いサッカーになればなるほど、体力的な負担も大きくなる。それを視野に入れ、今季の沼津はトレーニングメニューの中に素走りを導入。シーズンを通して走り切れる力を養っているという。
この場面は、松本のGK大内一生のロングキックから中盤でのボールの奪い合いになったのが始まりだった。相手が一歩前に出たと思われたところで、途中出場の右SB一丸大地が前線に大きくボールを蹴り出し、待ち構えていた川又が一気にDF陣の背後へ。そのままスピードに乗って左足を一閃。1-1のドローに持ち込むことに成功した。
この日の沼津は前半から松本に主導権を握られ、苦戦を強いられた挙句、56分に先制点を献上していただけに、選手交代によって攻撃のギアを上げ、起死回生の1点をもぎ取ったのは大きな意味があった。
「(一丸の)パスがトリッキーな感じだったんで、僕も騙されたんですけど、向こうも足が止まっていたんでラッキーだった。裏に抜け出す動きは、近年、足の状態もあってなかなかできなかったけど、今季はプレシーズンもしっかり練習できて、ここまで順調に来ているので、そういうプレーもだんだん増えている感じですね」とチーム最年長FWの川又も手応えを掴んだ様子だった。
「今年は『もう少し前に速く』というコンセプトでやっていて、自分たち中盤からどうボールを引き出すかが重要になってくる。中盤3人のメンバー構成が昨年と変わり、今は沼田(航征)と柳町(魁耀)とやっているので、連係をすり合わせていく必要があるかなと思います」と、中山体制でずっとインサイドハーフのポジションを担ってきた徳永も話したが、中山監督の戦術の微妙な変化をピッチ上で表現すべく、選手たちも躍起になっている。
速いサッカーになればなるほど、体力的な負担も大きくなる。それを視野に入れ、今季の沼津はトレーニングメニューの中に素走りを導入。シーズンを通して走り切れる力を養っているという。
「今年からフィジカルコーチが代わって走りが入った。それが失速しない戦いにつながるかどうか分からないけど、昨年もいた僕らみたいな選手にとっては良い刺激。もちろん走れれば勝てるわけじゃないし、(サンフレッチェ)広島だってそこまで走って勝ってるわけでもない。ただ、土台作りとしては意味があると思っています」
川又に次ぐ年長の齋藤学も前向きにコメントしていたが、そういったトライを通して、彼らは今季こそJ2昇格を本気で狙えるタフな集団に成長していこうとしているのだ。
「J2に上がるために必要なのは、自分たちがやりたいサッカーができなくなった時にどうするか。過去2年間はそれができなくて失速してしまった。でも今季はそうならないようにしていく必要があると思います。
今日の松本山雅戦は良い戦いができなくて苦しんだけど、自分たちでコミュニケーションを取って、修正して、後半に追いつくことができた。満足はしていないですけど、少しは修正力を出せたのかなと思います」と徳永が言うように、この勝点1は価値あるものなのだろう。
今季のJ3も大混戦になると見られるが、中山監督の「熱く戦う」というスピリットは選手たちに確実に浸透している。それも大きな強みになりそうだ。いずれにしても、2025年の沼津が右肩上がりの軌跡を辿っていくか注目したい。
取材・文●元川悦子(フリーライター)
【画像】国立競技場でのJ1開幕戦を華やかに彩った東京ヴェルディVENUSを特集!
【記事】「信じられない!」「なんて凄まじい」驚愕の18秒! なでしこJの19歳・谷川萌々子の“左足スーパーミドル弾”に米国衝撃!「待って。ブラジル戦のセンセーショナルなゴールは右足だったよな?」
【記事】「ふざけんな!」「まじでありえん」久保建英が鬼の形相でブチギレ!挑発した敵MFに非難殺到!「タケがキレるってよっぽど侮辱するようなこと言われたと思う」
川又に次ぐ年長の齋藤学も前向きにコメントしていたが、そういったトライを通して、彼らは今季こそJ2昇格を本気で狙えるタフな集団に成長していこうとしているのだ。
「J2に上がるために必要なのは、自分たちがやりたいサッカーができなくなった時にどうするか。過去2年間はそれができなくて失速してしまった。でも今季はそうならないようにしていく必要があると思います。
今日の松本山雅戦は良い戦いができなくて苦しんだけど、自分たちでコミュニケーションを取って、修正して、後半に追いつくことができた。満足はしていないですけど、少しは修正力を出せたのかなと思います」と徳永が言うように、この勝点1は価値あるものなのだろう。
今季のJ3も大混戦になると見られるが、中山監督の「熱く戦う」というスピリットは選手たちに確実に浸透している。それも大きな強みになりそうだ。いずれにしても、2025年の沼津が右肩上がりの軌跡を辿っていくか注目したい。
取材・文●元川悦子(フリーライター)
【画像】国立競技場でのJ1開幕戦を華やかに彩った東京ヴェルディVENUSを特集!
【記事】「信じられない!」「なんて凄まじい」驚愕の18秒! なでしこJの19歳・谷川萌々子の“左足スーパーミドル弾”に米国衝撃!「待って。ブラジル戦のセンセーショナルなゴールは右足だったよな?」
【記事】「ふざけんな!」「まじでありえん」久保建英が鬼の形相でブチギレ!挑発した敵MFに非難殺到!「タケがキレるってよっぽど侮辱するようなこと言われたと思う」