磐田の新指揮官が強調するハードワークの意味。J2で戦う25シーズンを飛躍の土台に

カテゴリ:Jリーグ

河治良幸

2025年01月11日

身も心もタフな戦いになることは間違いない

「主体性を持ってフットボールを構築していく」と語る藤田SD。そのためにハッチンソン監督を招聘した。写真:滝川敏之

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 練習風景を見ていても、それは強く伝わる。インターバルの時間を除くと、全てはボールを使ったセッションが行なわれるなかで、立ち止まらないことを強調しており、始動日の練習からかなり強い檄が飛んでいた。

「サッカーにおいて最低限こなさないといけないのは90分、走り続けることです」とハッチンソン監督。選手の姿勢には満足しているが、フィットネスそのものをどんどん引き上げて、シーズン開幕が迫る3、4週間後には、この時点でやっているメニューを軽くこなせるぐらいになってほしいと語る。

「メンタリティを変えていきたいと思います。我々は勝者になりたいと思っています。皆さんに磐田を誇りに思ってほしい。また、磐田がいるべきところに戻る。そして、いるべきところに戻りたい」

 そう主張するハッチンソン監督にハードワークの意味を聞くと、「ハードワークというのは全て包括するもので、ボールを持っている時、持っていない時、トランジションの局面、全てのところに入ってきます。ボールを持っている時も裏に抜けること、前にパスを出していくところ。サポートの角度だったり、速さもそうですし、ハードワークを通じてフィットネスレベルを上げないといけない。ハードワークをしたくないのであれば、このフットボールは成立しないので。ハードワークというのは全ての根底にあります」と回答してくれた。

 つまり指揮官の求めるハードワークとは、試合で高い強度を維持することとイコールと言える。磐田が目ざすスタイルの中で、それを実現するにはフィジカルもメンタルも、J1を戦っていた昨年に増して上げていく必要がある。
 
 ジャーメイン良がサンフレッチェ広島に移籍し、新エースとして期待される渡邉りょうは「やっぱり上から落ちてきたチームというのは、何としてもそこを潰すぞという、相手は下剋上みたいな気持ちで来る。僕らは1試合1試合を勝ち切って、最後に優勝という大きなものがある」と語る。

 身も心もタフな戦いになることは間違いないが、そこから逃げずに向き合っていく姿勢が問われるシーズンになるだろう。

 もちろん方法論という観点に立てば、相手のプレスを回避して、前にボールを運ぶためのポジショニングだったり、ボールを奪いにいくための守備の距離感や角度など、ロジックとディテールを組み上げていくことは、遅かれ早かれ大事になる。ただ、原点というところでどういったものを目ざしていくのか、そのためには何が必要なのか、そうしたところに関しては、期待の高まる始動となっている。

取材・文●河治良幸

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