磐田の新指揮官が強調するハードワークの意味。J2で戦う25シーズンを飛躍の土台に

カテゴリ:Jリーグ

河治良幸

2025年01月11日

技術に加えて基本的な走力も求められてくる

新たに磐田を率いるハッチンソン監督。始動日の練習から強い檄を飛ばしていた。写真:河治良幸

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 ジュビロ磐田は昨シーズン、最終節でクラブ史上4度目となるJ2降格が確定。横浜F・マリノスを率いていたジョン・ハッチンソン新監督を迎えてリスタートを切った。

 目に見える結果としての目標はJ2優勝とJ1昇格だが、藤田俊哉スポーツダイレクターが強調するように、J1でも戦えるベースを作りながら昇格を果たすことが、大きなミッションになる。

 藤田SDは「昨シーズンのJ1の戦いのなかで、どうしても自分たちが主導権を取れずに、相手にボールを与える時間が多くて、守備的になってしまって、そこで耐え切れずに失点が多く、勝点を重ねることができなかった」と昨年の反省点を振り返る。それは“ジョン”こと、ハッチンソン監督を招聘した理由とも強くリンクしている。

「もちろん守備を構築していくことは大前提なんですけど、自分たちがボールを握って、自分たちが主体性を持ってフットボールを構築していく。アクションフットボールを目ざそうと。そこからスタートした時に、ジョン・ハッチンソン監督のスタイルが融合するんじゃないかと、我々は決断してオファーを出しました」

 今回、ユースからのトップ昇格や大卒新人も合わせると、12人の新たな選手が加わり、J3のギラヴァンツ北九州に育成型期限付き移籍していたMF藤原健介も、地元の磐田から遠く離れた地で逞しくなって戻ってきた。それらの選手の中には、ハッチンソン監督の就任が確定する以前から獲得を交渉していた選手も多いはずだが、やりたいサッカーにマッチした人選を意識していることは間違いない。
 
 ボールをしっかりと後ろから動かすことはもちろん、相手陣内で支配的に攻撃を進めて、相手ボールになれば素早くプレスをかけて、できるだけ高い位置で奪い切る。もし背後にボールを蹴られることがあれば、相手より素早く戻ってボールを回収するといったサッカーがベースとなるだけに、技術に加えて基本的な走力も求められてくる。

 たとえばセレッソ大阪から加入した左サイドのスペシャリストである為田大貴などは、まさに打ってつけのタレントだ。

 その一方で、同じ左サイドで為田とポジションを争うのが、名古屋グランパスから期限付き移籍でやってきた倍井謙になりそうだ。もちろん、右サイドには昨年夏に加入したジョルディ・クルークスがいる。ハッチンソン監督が率いていた横浜には、エウベルやヤン・マテウスといった個人で決定的な仕事ができるタレントがおり、いかに彼らに良い形でボールを持たせるかが得点の鍵になっていることも確かだ。

 ハッチンソン監督はそうしたタレントのスペシャリティの重要性を認めながら、「マリノスではヤンもエウベルもハードワークして、裏に抜けて、その前提があるところにチームとして、彼らにボールを預けたり、サポートする体制があった。まずそこは最低限やらないといけない」と強調する。

 新体制の会見では「選手のための、クラブのため、ファンのための楽しめるフットボールにしていきたい」と語ったが、楽しむことはハードワークとリンクするというのが、指揮官の考え方だ。

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