巻き返しを見せているといえば、タケもそうだ。キーウ戦でも、右サイドで躍動を見せた。立ち上がりから、５分に深く切れ込んで右足シュート、22分に得意のカットインから左足を振り抜きと率先して積極性を見せていた最中だった。

　23分、一旦ボールを預けたミケル・オジャルサバルがシュートまで持ち込めずそのこぼれ球を拾うと、相手DFを十分に引きつけたうえで左へ渡し、待っていたシェラルド・ベッカーが右足で蹴り込みネットを揺らした。18分にオジャルサバルのゴールで先制していたソシエダはリードを２点に広げた。
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　その後もタケのフィエスタ（祭り）は続いた。27分にブライス・メンデスに絶妙なスルーパスを通し、オジャルサバルのチャンスの起点に。33分には鋭い切り返しから右足でニアサイドを狙ったシュートを放ったが、相手GKヘオリー・ブスチャンに阻まれると、40分にはスベルディアのロングフィード１本からビッグチャンス。しかし今度は切り返しから左足で放ったシュートは相手DFのブロックに遭った。

　後半、前述した通り、ソシエダの攻撃の勢いが落ち、58分、タケは観客の大きな拍手を浴びながら、オーリ・オスカールソンとの交代でピッチを退いた。タケがいなくなると、フィエスタが終わったように、スタジアムの空気が静かになったのはいつものことだった。

　ソシエダはこれで公式戦５連勝。５試合連続のクリーンシートのおまけつきだ。勝ちたければ、タケを起用すればいい。彼の魔法とともにソシエダは勝負の後半戦に向けて、臨戦態勢を整えている。

取材・文●ミケル・レカルデ（ノティシアス・デ・ギプスコア）
翻訳●下村正幸

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