勝ちたければ、俺を起用しろとアピールし続けてきた
私は、ホルヘ・バルダーノが語るラウール・ゴンサレスのレアル・マドリーでのデビューを巡るエピソードが大好きだ。
1994年10月、ラ・リーガのサラゴサ戦だった。「数分後に公表するスタメンに君も名前を連ねている。先に教えているのは、君が怖気つかないためだ」。レアル・マドリーを率いていたバルダーノが説明すると、その返しが当時17歳の青年とは思えないものだった。
「あなたが知っていることだ。勝ちたいなら、私を起用すればいいし、負けてもいいなら、試合に出さなければいい」
自信に満ち溢れているというか、怖いもの知らずというか、小生意気というか。現在のレアル・ソシエダで、そうしたラウール的な要素が最も顕著に感じ取られる選手がタケ・クボ(久保建英)だ。
これまでプレーだけでなく、それ以外でも、例えば今シーズンのエスパニョール戦でのゴール―パフォーマンスのように、勝ちたければ、俺を起用しろと周りにアピールし続けてきた。ヨーロッパリーグ(EL)のディナモ・キーウ戦もその例に漏れなかったが、ただ何分、力の差がありすぎた。
1994年10月、ラ・リーガのサラゴサ戦だった。「数分後に公表するスタメンに君も名前を連ねている。先に教えているのは、君が怖気つかないためだ」。レアル・マドリーを率いていたバルダーノが説明すると、その返しが当時17歳の青年とは思えないものだった。
「あなたが知っていることだ。勝ちたいなら、私を起用すればいいし、負けてもいいなら、試合に出さなければいい」
自信に満ち溢れているというか、怖いもの知らずというか、小生意気というか。現在のレアル・ソシエダで、そうしたラウール的な要素が最も顕著に感じ取られる選手がタケ・クボ(久保建英)だ。
これまでプレーだけでなく、それ以外でも、例えば今シーズンのエスパニョール戦でのゴール―パフォーマンスのように、勝ちたければ、俺を起用しろと周りにアピールし続けてきた。ヨーロッパリーグ(EL)のディナモ・キーウ戦もその例に漏れなかったが、ただ何分、力の差がありすぎた。
前半32過ぎで3-0というスコアは、今なお続く戦争の影響により、東欧の雄の面影がなくなってしまったキーウとソシエダの実力差でもあったが、難を付ければ、いただけないのはその後だった。
ELはチャンピオンズリーグと同様に、リーグ戦の上位8チームが決勝トーナメントに進出し、9位から24位のチームはホーム&アウェイ形式の決勝トーナメントプレーオフに回る。ポイントは勝点が並んだ場合の順位の決め方で、第一に得失点差、第二に総得点数が多いチームが上位となる。このレギュレーションにより、各チームともゴールへの積極性が増しており、ソシエダもできればさらに得点を上乗せしたかったところだが、後半、失速した。
とはいえ、理想を言えばきりがないことも事実だ。勝利がマストだった試合に勝つことは決して簡単ではなく、ましてや舞台が欧州ならなおさらだ。最近の戦いぶりを見ていて感じるのはこのチームに限界はないということだ。シーズン序盤のもたつきを考えれば、よくここまで巻き返したと言える。
ELはチャンピオンズリーグと同様に、リーグ戦の上位8チームが決勝トーナメントに進出し、9位から24位のチームはホーム&アウェイ形式の決勝トーナメントプレーオフに回る。ポイントは勝点が並んだ場合の順位の決め方で、第一に得失点差、第二に総得点数が多いチームが上位となる。このレギュレーションにより、各チームともゴールへの積極性が増しており、ソシエダもできればさらに得点を上乗せしたかったところだが、後半、失速した。
とはいえ、理想を言えばきりがないことも事実だ。勝利がマストだった試合に勝つことは決して簡単ではなく、ましてや舞台が欧州ならなおさらだ。最近の戦いぶりを見ていて感じるのはこのチームに限界はないということだ。シーズン序盤のもたつきを考えれば、よくここまで巻き返したと言える。