前半はエバートンに64パーセントもボールを支配されながら、決定的な場面を作らせなかったレスターだったが、後半開始直後、立て続けにピンチを迎える。
 
　46分に、バークリーのスルーパスに抜け出したニアスにシュートを放たれ、飛び出したGKシュマイケルが頭でブロック。その１分後には、ルカクのヒールシュートを再びシュマイケルが弾き出した。
 
　こうして、流れはエバートンに傾きかける。するとラニエリ監督は62分、ウジョアを岡崎に代えてピッチに送り出した。
 
　この交代から２分後、シュマイケルのゴールキックをウジョアが敵陣で競り合い、セカンドボールに反応したヴァーディーが相手最終ラインの背後に抜け出したところをCBペニントンに倒され、レスターがPKを獲得する。これをヴァーディーが自ら沈め、リードを３点に広げた。
 
　レスターは70分にも、シュラップがギブソンに倒されて、再びPKのチャンスを得たが、ヴァーディーのキックは大きく枠を外れ、ハットトリックのチャンスを逸した。
 
　88分、左サイドから仕掛けたミララスに独力で守備網を崩されて失点を喫したレスターだが、エバートンの反撃をこの１点に止めて３-１の完勝。勝利数を23に伸ばし、クラブのシーズン最多勝利記録をさらに更新した。
 
　試合後には戴冠セレモニーが行なわれ、クラブ創設から132年間、一度も手にすることがなかったリーグの優勝カップをラニエリ監督とキャプテンのモーガンが高らかに掲げ、改めて勝利を祝った。
 
　お祭りムードのなか、スタジアムに詰めかけたファンとともに喜びを分かち合う岡崎らレスターの戦士たち。その充実した表情からは、歴史的な偉業を成し遂げたという誇りと自信も感じられた。