指揮官の狙いが奏功しているのかもしれない
この2戦は、若いJリーグ選抜を送り出し、代表の底上げを図ることもできた。だがあえて森保監督は、コアメンバーを招集し戦術転換の試運転の場に充てた。
ミャンマー戦に続きシリア戦でも3-4-3が機能することを確認すると、後半開始からは中村から伊藤洋輝という最小限の交代で4-3-3(4-1-4-1)に変更。これで歯車がかみ合わないと判断すると、再び相馬勇紀を送り込み、ワイドな展開を復活させ4-2-3-1気味に変更して突き放した。
アジアで戦う日本は、欧州や南米に比べれば格段に不利な条件下に置かれている。それだけに本大会で目標に近づこうとすれば、せめて準備面では先手を打ち続けていく必要がある。結局、2次予選のラスト2戦は、独走状態を逆手に次の舞台への実験の場とした。
ミャンマー戦に続きシリア戦でも3-4-3が機能することを確認すると、後半開始からは中村から伊藤洋輝という最小限の交代で4-3-3(4-1-4-1)に変更。これで歯車がかみ合わないと判断すると、再び相馬勇紀を送り込み、ワイドな展開を復活させ4-2-3-1気味に変更して突き放した。
アジアで戦う日本は、欧州や南米に比べれば格段に不利な条件下に置かれている。それだけに本大会で目標に近づこうとすれば、せめて準備面では先手を打ち続けていく必要がある。結局、2次予選のラスト2戦は、独走状態を逆手に次の舞台への実験の場とした。
そしてそれは3次予選も同じだ。グループで2位以内なら来年6月に本大会への出場権を獲得できるわけだが、順調に勝点を積み上げれば3月頃には決められる可能性もある。逆に3位以下なら4次予選、さらには大陸間プレーオフと続くので、その分だけ本大会を見据えた準備は後手に回る。
些細なミスでも目立ってしまう格下との対戦では、むしろ競争の渦中にある代表選手たちの緊迫感が伝わってきた。その点で頑ななまでに代表チームの敷居を下げない指揮官の狙いは奏功しているのかもしれない。
どんなレベルで活躍している選手でも、日本代表戦では一瞬たりとも気が抜けない。それが指揮官のマネージメントの賜物なのかどうかはともかく、日本にそういう文化が醸造されつつあるのは確かだ。
取材・文●加部究(スポーツライター)
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どんなレベルで活躍している選手でも、日本代表戦では一瞬たりとも気が抜けない。それが指揮官のマネージメントの賜物なのかどうかはともかく、日本にそういう文化が醸造されつつあるのは確かだ。
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