U-23チームのJ3参戦が効果を発揮。G大阪がU-19代表に最多5人を供給できる理由

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2016年04月28日

「(昨年は)健太さんのハードワークを厭わないサッカーをやろうとしても身体が動かなかった」(堂安)

磐田とのトレーニングマッチは0-1で敗れたが、内山監督は選手個々のコンディションに関して良い手応えを掴んでいるようだ。写真:安藤隆人

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 最多5人が選ばれたG大阪の面々のなかでも、堂安はとりわけ大きな手応えを掴んでいた。
「J3でプレーして、良い感覚を掴めています。去年より確実に運動量が増えていますし、(長谷川)健太さんから求められている守備も、実戦で意識してこなせている。確実にコンディションは上がっていると思います」
 
 昨年、堂安は高校2年生ながらトップ昇格を果たしたものの、トップに絡めず、かつユースの試合にも出られず、実戦の場がU-18日本代表だけという状況に陥ってしまった。当時の状況を堂安は次のように振り返る。
 
「コンディション維持は相当難しかったです。特にガンバでの練習試合で、健太さんのハードワークを厭わないサッカーを、いざやろうとしても身体が動かない。感覚が自分のものではないような感じで、混乱することが多かった」(堂安)
 
 だが、今年は長谷川監督のフィロソフィーの下に、G大阪U-23として公式戦に出場できることで、自らの感覚を維持できている。
 
 内山監督もG大阪をはじめ、各選手の状況も感じ取りながら、こうした変化を大いに歓迎している。
「ガンバの選手はU-23で毎週きちんと試合に出ているし、ユースや高校所属の選手は高円宮杯プレミアリーグでしっかりと実戦を経験している。ナビスコカップに出ている選手もコンディションは悪くない。(今回はチーム事情で途中離脱した)三好康児(川崎)もナビスコカップに出たりして、去年に比べたら良くなって来ている。多くのお客さんが見ているなかで、高い集中力でゲームをすることがすごく重要だと思います」
 
 だが、一部の選手たちにこそ変化は生じたが、冒頭で述べた通り、やはり「落ちている」と思わざるを得ない選手も何人かいた。今後、この恒常的な課題に対する改善の流れをどこまで広げることができるか。
 
「本番は10月。そこで大きな影響が出ないように、我々も注意深くコンディションを見ていきたい」
 
 立ち上げ時からこの問題を懸念していた内山監督が、どう各クラブにアプローチしていくのか。Jクラブと代表スタッフのより一層の連係強化に期待をしたい。
 
取材・文:安藤隆人(サッカージャーナリスト)
 
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