【広島】得点ランクトップを走るP・ウタカが挑む次なるミッションは?

カテゴリ:Jリーグ

小田智史(サッカーダイジェスト)

2016年04月27日

得点王よりも欲しいのは勝利。「チームのために働いて、トップ3以内を目指したい」

一時は16位に沈んでいたチームも、連勝で4位まで浮上。今後は柴﨑(30番)らシャドー、柏(18番)らウイングバックとの連係をさらに深めていきたい。 写真:徳原隆元

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 この言葉からも、P・ウタカが向上心が強く、研究熱心であることが読み取れる。ゴールを演出したミキッチによれば、横浜のCB2枚(中澤佑二とファビオ)がフィジカルに長けるため、「(折り返しは)マイナスを狙ったほうが良い」とP・ウタカと話していたという。ミキッチは「シオの助けはもちろん、ウタ(ウタカ)の気の利いた動きがなければ、自分の存在も証明できない」と新たな“相棒”のプレーを称えた。
 
「広島は外から見ていても良いチームだと分かっていました。非常にコレクティブにプレーするなかで、今は(自分が)フィットしてきている手応えがあります。常に集中して試合に臨み、試合からさらに自分を成長させる。自分を信じてハードに取り組むことがなにより重要です」(P・ウタカ)
 
 では、広島の生命線である1トップ+2シャドーになくてはならない存在になりつつあるP・ウタカに、今後求められるものはなにか。森保監督は「コンビネーション」を課題に挙げる。
 
「フィジカルが強いし、ゴールに向かうだけじゃなく、タメて味方を活かすこともできる。“いろんなことができる”実に頼もしい選手ですが、コンビネーションにはまだまだ向上の余地がある。ウタカから1タッチでつながる形は少ないので、1トップにボールが入った時のシャドー、ボランチ、サイドとの絡みはもっと質を上げて行かないといけません」
 
 P・ウタカも「コンビネーションはもっと良くなる」と伸びしろの追求に意欲的だ。
 
「得点王? それは僕にとって重要じゃない。たしかに、すべてのストライカーにとってゴールは大切なことだけど、それよりも勝点3のほうがもっと嬉しい。チームのために働いて勝点を重ねて、トップ3以内を目指していきたい」
 
 1月の入団記者会見でP・ウタカは、「コレクティブにプレーするサンフレッチェこそ、自分が探していたチーム」だと語った。実際に広島に身を投じ、チームメイトたちのレベルの高さも日々感じている。ベルギー、デンマーク、中国、日本の清水と渡り歩き、ついに“理想郷”に辿り着いた新助っ人の快進撃は、まだまだ終わりそうにない。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)
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