バルサにとってタチの悪い指揮官シメオネの監督力。
僕が長年見ているバルセロナに関しては、アーセナルが1st legを0-2で落とした関係で、比較的ラクにベスト8進出を決めました。でも、そのバルサが苦戦しそうだと思うのが、ベスト8で当たるアトレティコです。
シメオネの守備戦術はアッレグリに負けないぐらいに緻密かつ強固。“守備こそが全て”という前提がチームにあって、それでいてアトレティコはかなり“汚い”。もちろん良い意味でなんですけど、あの手段を選ばない感じはバルサも嫌うはず。
バルサは最近、アトレティコにずっと勝っているんですけど(直近5試合はバルサの5勝0敗)、それでも唯一負けそうなのはシメオネのチームかなと思っていたので、このラウンドで当たるのは少し残念ですね(笑)。
ベスト8に残った他のチームで注目なのはパリSG。ディ・マリア、イブラヒモビッチ、ルーカスの3トップの関係性は面白くて、とくに最近のディ・マリアは別格の存在。すごく上手いのにハードワーカーで、「現代サッカーの申し子」だと僕は勝手に思っています。テクニシャンながらアスリート能力も高くて、カウンターでもポゼッションでも機能する。まさにモダンフットボールに適している選手ですね。
パリSGは、すでに国内リーグ優勝を決めているので、CLに集中ができるというのもアドバンテージになりますね。でも、リーグ・アンだとなんとなくでもやれてしまうのか、守備が意外と軽い。CLではそこを修正できるかが重要だと思います。
予想ですが、ベスト4に勝ち上がるのはバイエルン、レアル・マドリー、バルサ、パリSGかな。とくにCL史上初の連覇を目指すバルサが本命。でも、繰り返しになりますが、ベスト8で当たるアトレティコは一発勝負の舞台では本当に嫌な相手。何が起きても不思議じゃないですよ。
こうやって対戦相手が決まったときにシメオネは「うわ、シメオネか……嫌だな」と相手をビビらせられる。アッレグリもそうなんですけど、相手に不気味さを感じさせるというのは“監督力”の証明でもあります。
とくにシメオネは“相手が嫌がること=自分がやりたいこと”という監督なので、本当にタチが悪い(笑)。ただ、僕は常々言ってるんですけど、サッカーをやるにあたって、こういう類のタチの悪さは大事だと思ってます。
レアル・マドリーのジダンとベンフィカのルイ・ヴィトーリアを除けば、ベスト8に進出したチームの監督はいずれも経験値がすごく高い。展開や相手に応じてどんな戦術や交代策を見せてくれるのか、これからのCLも“監督力”にも注目です。
【中村憲剛のPROFILE】
●生年月日/1980年10月31日
●身長・体重/175センチ・66キロ
●クラブキャリア
03年 川崎フロンターレ(J2):34試合・4得点
04年 川崎フロンターレ(J2):41試合・5得点
05年 川崎フロンターレ(J1):29試合・2得点
06年 川崎フロンターレ(J1):34試合・10得点
07年 川崎フロンターレ(J1):30試合・4得点
08年 川崎フロンターレ(J1):34試合・4得点
09年 川崎フロンターレ(J1):32試合・4得点
10年 川崎フロンターレ(J1):27試合・4得点
11年 川崎フロンターレ(J1):30試合・4得点
12年 川崎フロンターレ(J1):34試合・5得点
13年 川崎フロンターレ(J1):29試合・7得点
14年 川崎フロンターレ(J1):30試合・3得点
15年 川崎フロンターレ(J1):33試合・2得点
16年 川崎フロンターレ(J1):4試合・3得点
シメオネの守備戦術はアッレグリに負けないぐらいに緻密かつ強固。“守備こそが全て”という前提がチームにあって、それでいてアトレティコはかなり“汚い”。もちろん良い意味でなんですけど、あの手段を選ばない感じはバルサも嫌うはず。
バルサは最近、アトレティコにずっと勝っているんですけど(直近5試合はバルサの5勝0敗)、それでも唯一負けそうなのはシメオネのチームかなと思っていたので、このラウンドで当たるのは少し残念ですね(笑)。
ベスト8に残った他のチームで注目なのはパリSG。ディ・マリア、イブラヒモビッチ、ルーカスの3トップの関係性は面白くて、とくに最近のディ・マリアは別格の存在。すごく上手いのにハードワーカーで、「現代サッカーの申し子」だと僕は勝手に思っています。テクニシャンながらアスリート能力も高くて、カウンターでもポゼッションでも機能する。まさにモダンフットボールに適している選手ですね。
パリSGは、すでに国内リーグ優勝を決めているので、CLに集中ができるというのもアドバンテージになりますね。でも、リーグ・アンだとなんとなくでもやれてしまうのか、守備が意外と軽い。CLではそこを修正できるかが重要だと思います。
予想ですが、ベスト4に勝ち上がるのはバイエルン、レアル・マドリー、バルサ、パリSGかな。とくにCL史上初の連覇を目指すバルサが本命。でも、繰り返しになりますが、ベスト8で当たるアトレティコは一発勝負の舞台では本当に嫌な相手。何が起きても不思議じゃないですよ。
こうやって対戦相手が決まったときにシメオネは「うわ、シメオネか……嫌だな」と相手をビビらせられる。アッレグリもそうなんですけど、相手に不気味さを感じさせるというのは“監督力”の証明でもあります。
とくにシメオネは“相手が嫌がること=自分がやりたいこと”という監督なので、本当にタチが悪い(笑)。ただ、僕は常々言ってるんですけど、サッカーをやるにあたって、こういう類のタチの悪さは大事だと思ってます。
レアル・マドリーのジダンとベンフィカのルイ・ヴィトーリアを除けば、ベスト8に進出したチームの監督はいずれも経験値がすごく高い。展開や相手に応じてどんな戦術や交代策を見せてくれるのか、これからのCLも“監督力”にも注目です。
【中村憲剛のPROFILE】
●生年月日/1980年10月31日
●身長・体重/175センチ・66キロ
●クラブキャリア
03年 川崎フロンターレ(J2):34試合・4得点
04年 川崎フロンターレ(J2):41試合・5得点
05年 川崎フロンターレ(J1):29試合・2得点
06年 川崎フロンターレ(J1):34試合・10得点
07年 川崎フロンターレ(J1):30試合・4得点
08年 川崎フロンターレ(J1):34試合・4得点
09年 川崎フロンターレ(J1):32試合・4得点
10年 川崎フロンターレ(J1):27試合・4得点
11年 川崎フロンターレ(J1):30試合・4得点
12年 川崎フロンターレ(J1):34試合・5得点
13年 川崎フロンターレ(J1):29試合・7得点
14年 川崎フロンターレ(J1):30試合・3得点
15年 川崎フロンターレ(J1):33試合・2得点
16年 川崎フロンターレ(J1):4試合・3得点