【バイタルエリアの仕事人】vol.37 乾貴士|「リズムを変えて相手の意表を突く」トップ下で輝く35歳の類まれなサッカーセンス「小学生の時から意識しているのは…」
カテゴリ:Jリーグ
2024年02月28日
「自由というのは一番責任がある」
乾はこれまで主にサイドを主戦場としてきたが、秋葉監督になって4-2-3-1のトップ下にコンバートされた。昨季はJ2で34試合に出場して10ゴール・10アシストをマークし、J2の年間ベストイレブンに選出。さらに第25節の大分トリニータ戦(2-1)で決めたミドルシュートは、J2の年間最優秀ゴールに選ばれた。
トップ下で輝く35歳が、バイタルエリアを攻略するうえで意識していることとは?
――◆――◆――
秋葉監督になってトップ下でプレーするようになり、攻撃面ではある程度、自由にやらせてもらっています。でも、その自由というのが僕は一番責任があると思っていますし、難しいと感じています。ただ、それは自分が選んだ道でもあって、チャレンジしたかったことではあります。やりがいはすごく感じていますが、逆にチームが勝てなかったり、結果が出なければ自分のせいだと思っています。
これまでプレーしてきたサイドのポジションは、基本的に足が速かったり、キレがある選手がやるべきだと思っています。僕は年齢的にもやはり、スピードやキレは以前に比べると年々落ちてきているので、なかなか難しいかなと感じています。それは自覚している部分でもあります。
その点で言えば、トップ下はボールの置き所や受けるタイミング、駆け引きでスピードやキレの部分はカバーできるポジションだと思っています。サイドも真ん中もどっちも好きなポジションですが、トップ下のほうがボールをたくさん触れるという点では良いかもしれないですね。
これまでと違うポジションでプレーしているからと言って、自分が持っているサッカー観はまったく変わっていませんし、特別に何かプレーを変えたというのもありませんが、今までみたいにドリブルで相手を抜きに行くというよりは、よりシンプルにプレーするようになりました。
トップ下で輝く35歳が、バイタルエリアを攻略するうえで意識していることとは?
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秋葉監督になってトップ下でプレーするようになり、攻撃面ではある程度、自由にやらせてもらっています。でも、その自由というのが僕は一番責任があると思っていますし、難しいと感じています。ただ、それは自分が選んだ道でもあって、チャレンジしたかったことではあります。やりがいはすごく感じていますが、逆にチームが勝てなかったり、結果が出なければ自分のせいだと思っています。
これまでプレーしてきたサイドのポジションは、基本的に足が速かったり、キレがある選手がやるべきだと思っています。僕は年齢的にもやはり、スピードやキレは以前に比べると年々落ちてきているので、なかなか難しいかなと感じています。それは自覚している部分でもあります。
その点で言えば、トップ下はボールの置き所や受けるタイミング、駆け引きでスピードやキレの部分はカバーできるポジションだと思っています。サイドも真ん中もどっちも好きなポジションですが、トップ下のほうがボールをたくさん触れるという点では良いかもしれないですね。
これまでと違うポジションでプレーしているからと言って、自分が持っているサッカー観はまったく変わっていませんし、特別に何かプレーを変えたというのもありませんが、今までみたいにドリブルで相手を抜きに行くというよりは、よりシンプルにプレーするようになりました。
バイタルエリアでは基本的に前を向くことが大事だと考えています。後ろ向きの状態になったとしても、常に前を意識していますし、縦や斜めのパスを狙っています。そういうところをいかに突いていけるか、タイミング良くパスを出せるかを考えています。
あと、プロでも一つひとつのパスを出す時に、隣の選手につけていくだけで各駅停車のようになってしまっていることが多いんですよ。
僕が小学生の時に監督から教えられて、今でも意識してやっていることがあるんですけど、たとえば、AからB、BからCと順番にパスを繋ぐのではなくて、AからB、BからA、AからCというようにリズムを変えながら相手の意表を突いたり、バランスを崩したりを考えながらプレーしています。
もちろん、リスクがある時もありますけど、どこかでわざとリターンパスを入れたり、テンポを変えたりしないと、相手は食いついてこないし、崩れないと思います。常に相手の逆を取っていくようにやっています。
その感覚がある人とない人の差は大きいと思いますね。逆に言うと、そういう同じ思考を持った選手が集まったチームは強いですよね。
※後編に続く。次回は2月29日に公開予定です。
取材・構成●中川翼(サッカーダイジェストWeb編集部)
【PHOTO】華やかなダンスパフォ! Jクラブチアが国立に大集合!(Part1)
あと、プロでも一つひとつのパスを出す時に、隣の選手につけていくだけで各駅停車のようになってしまっていることが多いんですよ。
僕が小学生の時に監督から教えられて、今でも意識してやっていることがあるんですけど、たとえば、AからB、BからCと順番にパスを繋ぐのではなくて、AからB、BからA、AからCというようにリズムを変えながら相手の意表を突いたり、バランスを崩したりを考えながらプレーしています。
もちろん、リスクがある時もありますけど、どこかでわざとリターンパスを入れたり、テンポを変えたりしないと、相手は食いついてこないし、崩れないと思います。常に相手の逆を取っていくようにやっています。
その感覚がある人とない人の差は大きいと思いますね。逆に言うと、そういう同じ思考を持った選手が集まったチームは強いですよね。
※後編に続く。次回は2月29日に公開予定です。
取材・構成●中川翼(サッカーダイジェストWeb編集部)
【PHOTO】華やかなダンスパフォ! Jクラブチアが国立に大集合!(Part1)