ラウンド16の相手はスペイン
理想の展開で後半に向かうと、森山監督は勝負に出る。55分に山本丈偉と高岡伶颯を投入。中島洋太朗とともに山本に配球役を託し、前線は井上愛簾と高岡の2枚で相手の背後を狙う戦い方でゴールを目ざした。
ギアを入れる布陣にすると、62分に柴田翔太郎の右クロスから高岡がヘッドで先制点をゲット。72分には相手GKにプレスを掛けた高岡が奪い切って、2点目をもぎ取った。
相手のパワーとスピードに屈し、終盤は押し込まれる時間帯も増えた。だが、要所を締めて無失点。巧みなゲーム運びで勝点3を掴み、GS突破を決めた。
“死の組”と呼ばれたグループの3戦を振り返ると、異なるタイプの相手と戦いながら、自信を深めたことが最大の収穫だった。
3-5-2の布陣で攻撃的に振る舞うポーランド、肉弾戦の強さとしたたかさを持ち合わせるアルゼンチン、えげつない身体能力が自慢のセネガル。コロナ禍において世界を知る場が少なく、本当の意味で強豪国と真剣勝負する機会は、今大会が初めてだった。
ポーランド戦やアルゼンチン戦の前半は相手の出力についていけず、探りながらのプレーが続いたのは無理もない。しかし、勇気を持って前に出れば、戦えることを知った。
ギアを入れる布陣にすると、62分に柴田翔太郎の右クロスから高岡がヘッドで先制点をゲット。72分には相手GKにプレスを掛けた高岡が奪い切って、2点目をもぎ取った。
相手のパワーとスピードに屈し、終盤は押し込まれる時間帯も増えた。だが、要所を締めて無失点。巧みなゲーム運びで勝点3を掴み、GS突破を決めた。
“死の組”と呼ばれたグループの3戦を振り返ると、異なるタイプの相手と戦いながら、自信を深めたことが最大の収穫だった。
3-5-2の布陣で攻撃的に振る舞うポーランド、肉弾戦の強さとしたたかさを持ち合わせるアルゼンチン、えげつない身体能力が自慢のセネガル。コロナ禍において世界を知る場が少なく、本当の意味で強豪国と真剣勝負する機会は、今大会が初めてだった。
ポーランド戦やアルゼンチン戦の前半は相手の出力についていけず、探りながらのプレーが続いたのは無理もない。しかし、勇気を持って前に出れば、戦えることを知った。
「(アルゼンチンに対し)守備のところでも1対1で負けなかったし、球際でも負けなかった。攻撃も1枚剥がしたり、クロスだったり、普通に良い形があったので」(中島洋太朗)
森山監督は「アルゼンチンを45分間、押し込めた。自信を持っていい」と話したが、この言葉に嘘偽りはない。相手に自分たちの力を引き出してもらい、高いレベルのステージで戦えた成功体験は財産となる。
そうした経験があったからこそ、セネガル戦では完璧な試合運びができた。個人で見ても、高岡が3試合連続ゴールを決め、ここまで計4ゴールで得点ランキングのトップタイに立っているのも偶然ではない。半年前までは無名の存在だったが、経験を積んで世界を驚かせているのも、3試合を通じて自信を深められたからだろう。
20日のラウンド16ではスペインと戦う。GSを2勝1敗で首位突破した相手に対し、日本はどう振る舞うのか。スペインは中3日で、初戦から一度も移動せずに戦う一方で、日本は中2日という過密日程。しかも、前日にしか試合が行なわれるスラカルタに移動できない。
だが、勇気を持って戦えば強豪国と互角に渡り合える。若き日本代表の可能性は無限大。新たな景色を見るべく、次のステージに足を踏み入れる。
取材・文●松尾祐希(フリーライター)
パリ五輪に呼びたいOA3人は? CBに助っ人を2人加えるのは自然な流れ。残り1枠は…鍵を握りそうなのが久保建英
「タカオカが我々を追い詰めた」首位通過を逃したセネガル、母国メディアが日本戦完敗を報道。ファンは「いつも前に立ちはだかる」【U-17W杯】
森山監督は「アルゼンチンを45分間、押し込めた。自信を持っていい」と話したが、この言葉に嘘偽りはない。相手に自分たちの力を引き出してもらい、高いレベルのステージで戦えた成功体験は財産となる。
そうした経験があったからこそ、セネガル戦では完璧な試合運びができた。個人で見ても、高岡が3試合連続ゴールを決め、ここまで計4ゴールで得点ランキングのトップタイに立っているのも偶然ではない。半年前までは無名の存在だったが、経験を積んで世界を驚かせているのも、3試合を通じて自信を深められたからだろう。
20日のラウンド16ではスペインと戦う。GSを2勝1敗で首位突破した相手に対し、日本はどう振る舞うのか。スペインは中3日で、初戦から一度も移動せずに戦う一方で、日本は中2日という過密日程。しかも、前日にしか試合が行なわれるスラカルタに移動できない。
だが、勇気を持って戦えば強豪国と互角に渡り合える。若き日本代表の可能性は無限大。新たな景色を見るべく、次のステージに足を踏み入れる。
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