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「前向いてプレーしようぜ」指揮官のゲキに中島洋太朗が覚醒。別人のような振る舞いで、逃げずにトライ。素晴らしいパフォーマンスだった【U-17W杯】

カテゴリ:日本代表

松尾祐希

2023年11月15日

悔やむぐらいなら、次に目を向けて

 なぜ、中島は後半に躍動したのか。ハーフタイムに森山監督にゲキを飛ばされたからだ。

「後ろを向いている。前向いてプレーしようぜ」

 指揮官の言葉で勇気を取り戻し、後半は別人のような振る舞いで強気な姿勢を崩さなかった。

 誤解を恐れずに言えば、最初から後半のようなプレーできていれば、敗戦という結末にはならなかったかもしれない。だが、アルゼンチン戦はもう終わったこと。悔やむぐらいなら、次に目を向けるしかない。

「1試合1試合、成長するというのがこのチームの一つのテーマ。(今大会の)1試合目よりも良くなったと思うので、3試合目を一番良い試合にする」(中島)
 
 2戦目を終え、日本は1勝1敗のグループ3位。上位2チームと各組3位の上位4チームに与えられるノックアウトステージ出場権のためには、最後のセネガル戦で最低でも引き分け以上の結果が欲しい。敗れれば厳しい状況に追い込まれる。

 初戦でアルゼンチンを2-1で下しているセネガルは、続くポーランド戦も4-1で完勝。2連勝でグループ首位に立つ。簡単には勝たせてくれない相手だが、最初からトップギアで戦えれば不可能はない。

「(後半は)守備のところでも1対1で負けなかったし、球際でも負けなかった。攻撃も1枚剥がしたり、クロスだったり、普通に良い形があったので次はラストで勝つしかない」

 手応えを掴んだ中島は3戦目にすべてを懸け、グループステージ突破のために戦い続ける。

取材・文●松尾祐希(フリーライター)
 
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