『相手がピッチに寝ている時間のほうを長くしよう』(槙野)。球際でのこだわりを全員で最後まで持ち続けられるか。
【今季の目標達成へのポイント】
シドニー戦後、主将の阿部は静かに語った。
「これから重要な試合が続く。早い時間帯で先制点を奪えたため、後ろでパスを回して、それぞれの足もとでつなぐことが増えてしまった。背後を突く怖さを見せたかった。ただ勝ったなかで、いろいろな課題が見えたのは大きい。
同点に追い付かれる不安があるなかで2点目を取れたことも収穫。無失点で終われたのも良かった。ただ、3点目も狙っていきたい、という気持ちも忘れてはいけない」
その言葉からは、今季の浦和はもっと脅威を与えられるはずだ、という自信が感じ取れる。基本的には昨季に続き「攻撃」に軸足を置きながら、“攻め勝つための守備”を模索していくことになりそうだ。
槙野も「昨年、水原三星の選手(チョン・テセ)から『浦和は上手いが、球際が弱い』と言われたことがずっと心に残っている。それもあり監督からは球際で絶対に負けるなと言われている。『相手がピッチに寝ている(倒れている)時間のほうを長くしよう』とみんなでも確認しあった」
球際で負けない――。攻撃にも守備にもつながる部分である。
チーム全体のコンビネーションはシーズンごとに高まっている。攻撃のバリエーションも増えている。ただ、あと一歩で逃してきた主要タイトルを獲得するためには、特に勝敗に直結するようなゴール前(敵陣も自陣も)の1対1のバトルで勝てるかどうか。サッカーの原点ともいえる個と個の勝負――今季はタイトルの懸かった一番でこそ、その対決に勝って(シーズン中、時には悔しい想いをするはずだが)、歓喜の瞬間を迎えたい。
文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)
※『サッカーダイジェスト2月25日発売号』では、「2016シーズン J1&J2開幕ガイド」と題して、総勢30名による順位予想などに加え、青山敏弘選手&佐藤寿人選手の対談、遠藤航選手、中村俊輔、アデミウソン、大前元紀選手、城福浩監督の独占インタビュー、さらにJ1&J2の最新選手名鑑を掲載。ボリューム満点の内容でお届けします。
シドニー戦後、主将の阿部は静かに語った。
「これから重要な試合が続く。早い時間帯で先制点を奪えたため、後ろでパスを回して、それぞれの足もとでつなぐことが増えてしまった。背後を突く怖さを見せたかった。ただ勝ったなかで、いろいろな課題が見えたのは大きい。
同点に追い付かれる不安があるなかで2点目を取れたことも収穫。無失点で終われたのも良かった。ただ、3点目も狙っていきたい、という気持ちも忘れてはいけない」
その言葉からは、今季の浦和はもっと脅威を与えられるはずだ、という自信が感じ取れる。基本的には昨季に続き「攻撃」に軸足を置きながら、“攻め勝つための守備”を模索していくことになりそうだ。
槙野も「昨年、水原三星の選手(チョン・テセ)から『浦和は上手いが、球際が弱い』と言われたことがずっと心に残っている。それもあり監督からは球際で絶対に負けるなと言われている。『相手がピッチに寝ている(倒れている)時間のほうを長くしよう』とみんなでも確認しあった」
球際で負けない――。攻撃にも守備にもつながる部分である。
チーム全体のコンビネーションはシーズンごとに高まっている。攻撃のバリエーションも増えている。ただ、あと一歩で逃してきた主要タイトルを獲得するためには、特に勝敗に直結するようなゴール前(敵陣も自陣も)の1対1のバトルで勝てるかどうか。サッカーの原点ともいえる個と個の勝負――今季はタイトルの懸かった一番でこそ、その対決に勝って(シーズン中、時には悔しい想いをするはずだが)、歓喜の瞬間を迎えたい。
文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)
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