【J1】開幕直前チェック 浦和編|“ミシャプレス”がもたらす躍動感と解決すべきテーマ

カテゴリ:Jリーグ

塚越 始(サッカーダイジェスト)

2016年02月26日

『相手がピッチに寝ている時間のほうを長くしよう』(槙野)。球際でのこだわりを全員で最後まで持ち続けられるか。

キャンプ中はウイングバックで起用されてきた梅崎が、シドニー戦ではシャドーで先発。ユーティリティプレーヤーとして重宝されそうだ。 写真:サッカーダイジェスト写真部

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【今季の目標達成へのポイント】
 
 シドニー戦後、主将の阿部は静かに語った。
 
「これから重要な試合が続く。早い時間帯で先制点を奪えたため、後ろでパスを回して、それぞれの足もとでつなぐことが増えてしまった。背後を突く怖さを見せたかった。ただ勝ったなかで、いろいろな課題が見えたのは大きい。
 
 同点に追い付かれる不安があるなかで2点目を取れたことも収穫。無失点で終われたのも良かった。ただ、3点目も狙っていきたい、という気持ちも忘れてはいけない」
 
 その言葉からは、今季の浦和はもっと脅威を与えられるはずだ、という自信が感じ取れる。基本的には昨季に続き「攻撃」に軸足を置きながら、“攻め勝つための守備”を模索していくことになりそうだ。
 
 槙野も「昨年、水原三星の選手(チョン・テセ)から『浦和は上手いが、球際が弱い』と言われたことがずっと心に残っている。それもあり監督からは球際で絶対に負けるなと言われている。『相手がピッチに寝ている(倒れている)時間のほうを長くしよう』とみんなでも確認しあった」
 
 球際で負けない――。攻撃にも守備にもつながる部分である。
 
 チーム全体のコンビネーションはシーズンごとに高まっている。攻撃のバリエーションも増えている。ただ、あと一歩で逃してきた主要タイトルを獲得するためには、特に勝敗に直結するようなゴール前(敵陣も自陣も)の1対1のバトルで勝てるかどうか。サッカーの原点ともいえる個と個の勝負――今季はタイトルの懸かった一番でこそ、その対決に勝って(シーズン中、時には悔しい想いをするはずだが)、歓喜の瞬間を迎えたい。
 
文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)

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