『シティ・フットボール・グループ』の最高執行責任者に直撃!「日本はとくに重要なマーケット」「マリノスとの関係はユニーク」。理念とビジョンに加えグループ化のメリットにも言及【独占インタビュー】
カテゴリ:ワールド
2023年08月15日
キーワードは「ポゼッション」や「攻撃性」
――マンチェスター・シティをはじめ世界中の13クラブが『シティ・フットボール・グループ』のメンバーとして活動していますが、どういった点に重きを置いてメンバーとなるクラブを選んできたのでしょうか?
理由はすべて同じではなく、クラブによって違いますが、まずはフットボールの主要なマーケットすべてに参入したいと我々は考えています。すでにフランス、スペイン、イタリア、イギリス、ブラジル、日本といったマーケットに参入していますが、そうした主要マーケットにおいて強いクラブを作っていくことが、最初の目的です。
先を見据えた投資も同時に進めています。いまはまだフットボールの分野でそこまで巨大なマーケットではなくても、将来的に大きくなりそうなポテンシャルを秘めている市場に参入して、理解したいと思っています。中国やインド、アメリカがそうした対象です。アメリカはすでに有力なマーケットになっていますが、さらに大きくなると見ています。
野心や意欲があるクラブかどうかも、大切にしている判断基準です。加えて、我々のフットボールカルチャーにフィットするかという視点も重要です。キーワードを挙げるなら「ポゼッション」や「攻撃性」。それはつまりポジティブなスタイルであり、サポーターが期待するようなエキサイティングなフットボールを実践しているかどうか。この点も重要です。
理由はすべて同じではなく、クラブによって違いますが、まずはフットボールの主要なマーケットすべてに参入したいと我々は考えています。すでにフランス、スペイン、イタリア、イギリス、ブラジル、日本といったマーケットに参入していますが、そうした主要マーケットにおいて強いクラブを作っていくことが、最初の目的です。
先を見据えた投資も同時に進めています。いまはまだフットボールの分野でそこまで巨大なマーケットではなくても、将来的に大きくなりそうなポテンシャルを秘めている市場に参入して、理解したいと思っています。中国やインド、アメリカがそうした対象です。アメリカはすでに有力なマーケットになっていますが、さらに大きくなると見ています。
野心や意欲があるクラブかどうかも、大切にしている判断基準です。加えて、我々のフットボールカルチャーにフィットするかという視点も重要です。キーワードを挙げるなら「ポゼッション」や「攻撃性」。それはつまりポジティブなスタイルであり、サポーターが期待するようなエキサイティングなフットボールを実践しているかどうか。この点も重要です。
――『シティ・フットボール・グループ』と横浜F・マリノスの関係性は、どういったものですか?
傘下にあるクラブのほとんどは我々が完全に所有しているか、株式の過半数を所有しているという形です。ただ、そうではないクラブもあります。そのひとつが横浜F・マリノスです。マリノスとの関係は、少しユニークな形と言えるでしょう。マリノスは私が日産で働いていた2014年に、『シティ・フットボール・グループ』と資本提携を伴うパートナーシップを締結しました。マリノスは日産にとっても、また横浜にとっても重要なクラブでしたが、当時はJリーグでなかなかトップに上がれず、苦戦していました。また親会社である日産も、フットボールクラブ経営という点で苦悩していました。ノウハウや知識が不足していたからです。
そこで『シティ・フットボール・グループ』と手を組みました。ただ、これはマリノスを売却したわけでも、経営権を譲渡したわけでもありません。マリノスはきちんと運営されているプロの集団でしたから、経営陣はそのままに提携し、『シティ・フットボール・グループ』の専門家のアドバイスを聞きながら、フットボールクラブとしての成長と発展を目指しました。
結論から申し上げれば、パートナーシップは大きな成功を収めたと言えます。この6~7年でマリノスの競争力は飛躍的に高まりました。実際、ご存じの通り19年シーズンと22年シーズンはJリーグを制しています。もちろん、横浜F・マリノスというクラブ本来の実力もありますが、『シティ・フットボール・グループ』のサポートも忘れてはなりません。今後もこうしたパートナーシップの成功例を、増やしてきたいと考えています。
傘下にあるクラブのほとんどは我々が完全に所有しているか、株式の過半数を所有しているという形です。ただ、そうではないクラブもあります。そのひとつが横浜F・マリノスです。マリノスとの関係は、少しユニークな形と言えるでしょう。マリノスは私が日産で働いていた2014年に、『シティ・フットボール・グループ』と資本提携を伴うパートナーシップを締結しました。マリノスは日産にとっても、また横浜にとっても重要なクラブでしたが、当時はJリーグでなかなかトップに上がれず、苦戦していました。また親会社である日産も、フットボールクラブ経営という点で苦悩していました。ノウハウや知識が不足していたからです。
そこで『シティ・フットボール・グループ』と手を組みました。ただ、これはマリノスを売却したわけでも、経営権を譲渡したわけでもありません。マリノスはきちんと運営されているプロの集団でしたから、経営陣はそのままに提携し、『シティ・フットボール・グループ』の専門家のアドバイスを聞きながら、フットボールクラブとしての成長と発展を目指しました。
結論から申し上げれば、パートナーシップは大きな成功を収めたと言えます。この6~7年でマリノスの競争力は飛躍的に高まりました。実際、ご存じの通り19年シーズンと22年シーズンはJリーグを制しています。もちろん、横浜F・マリノスというクラブ本来の実力もありますが、『シティ・フットボール・グループ』のサポートも忘れてはなりません。今後もこうしたパートナーシップの成功例を、増やしてきたいと考えています。