また高木自身が引退した鈴木啓太から背番号13を引き継ぐことについては、「（鈴木の引退が決まった後）昨シーズン中に背番号を13番にする話があり、啓太さんから『頼んだぞ』と言われた。啓太さんの背負ってきた熱い想いに恥じないプレーを見せていきたい。もちろん意識し過ぎるのは良くないので、13番をまた新しい自分の色に染めていきたい」と決意を示していた。
 
　駒井は小学生時代に京都府選抜チームでともにプレーした経験のある宇佐美から「本物のドリブラー」と絶賛されたことがあるという。しかし駒井は宇佐美について、「ライバルだなんて、本当におこがましい。彼がリップサービスで言ってくれているだけのこと。（J１で戦うのは初めて）僕はまず結果を残してから」と謙遜する。
 
　駒井の浦和での練習初日、さっそく気が合ったのが、やはりドリブルを武器とする高木であったのは興味深い点だ。共通で感じ合えるなにかしらの“感覚”が働いたのかもしれない。
 
　京都では昨季ゲームキャプテンをも務めた。しかし浦和では全選手の中で“年下”になるため、練習後、選手の飲むペットボトルなどの入ったクーラーボックスなど用具の後片付けも担当するという。駒井自身は「なんでもやります」と意に介していなかった。
 
　チームは１月18日から27日まで、沖縄県の東風平運動公園サッカー場で１次合宿に入る。駒井はその合宿のテーマとして、「レッズの戦術や決まり事を覚え、しっかり一つひとつクリアしていきたい」と意気込みを示した。
 
■選手プロフィール
駒井善成（こまい・よしあき）
1992年６月６日生まれ、京都府出身。168㌢・64㌔。京都ジュニアユース―京都ユース―京都―浦和。昨季J2・35試合・３得点。京都の攻撃を牽引してきた“古都の天才ドリブラー”。J１は初挑戦となる。シャドーかウイングバックで起用されそうだ。
 
高木俊幸（たかぎ・としゆき）
1991年５月25日生まれ、神奈川県出身。170㌢・63㌔。東京Ｖジュニアユース―東京Ｖユース―東京Ｖ―清水―浦和。昨季J1・21試合・２得点。昨季第２ステージから頭角を表わし、一時はレギュラーとして活躍。終盤戦でシャドーや左ウイングバックの切り札として重宝された。