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【高校女子選手権】“3強”の一角、藤枝順心が決勝へ進出。対戦相手は九州の名門・神村学園に!

カテゴリ:高校・ユース・その他

西森彰

2016年01月08日

神村学園は一時の不調から見事に復活。

神村学園はセットプレーから2ゴール。決定力の高さを見せて決勝へ駒を進めた。写真:西森彰

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 準決勝の第2試合では、修徳(東京)と神村学園(鹿児島)が対戦した。前半10分までは、修徳がペースを握りかけたが、ロングボールを武器にする神村学園が徐々に失地を挽回。セカンドボールを拾い、修徳ゴール前にクロスを送る波状攻撃で相手陣内でのプレーを増やした。
 
 そして、前半21分と23分に水津桃果の正確なCKに橋谷優里が飛び込む。「選手には『セットプレーに気をつけろ』と注意していたんですが」と修徳の有賀重和監督を悔しがらせる形で2ゴールを奪った。
 
 神村学園はその後、インターハイ4強の修徳を零封。全国大会で3連敗していた東京勢にようやく借りを返し、3年ぶりの決勝進出を果たした。
 
 試合後「夏までは本当に苦しかった」と、神村学園の寺師監督はしみじみと振り返る。インターハイでは初めて九州予選で敗退。全国大会への連続出場記録が途絶えると、選手たちは自信を失い、しばらく練習試合でも勝てなかった。ただ、テコ入れのために夏に行なった合宿が復活への鍵となった。
 
「2部練習の後に、走りのトレーニングをしました。私自身は走るのが苦手なのでしんどかったです」と準決勝の殊勲、橋谷は語る。またできることはなんでもやった。選手たちは朝の自主練で、吉永輝彦前監督にもアドバイスを求めた。
 
 そして努力は嘘をつかなかった。厳しいトレーニングがチーム全体の運動量を増やし、「どこが相手でも絶対に走り負けない」神村学園のサッカーが戻ってきた。
 
 これまで女子サッカー界で、好素材を輩出してきた九州地区だが、近年は金の卵たちが首都圏、関西圏に進路を選んでいた。中高一貫教育の神村学園といえども、選手獲得は楽ではない。「本当は、もっとパスをつないで、流れのなかでも点を取れるようにしたい」と寺師監督は語る。目指すサッカーに必要なタレントを獲得するためにも、10年ぶりの優勝は必要だ。
 
「技術の部分では完全に藤枝順心が上。それは分かっているのでパスを回されても、私たち自身がメゲないように、諦めずに追いかけたい。強く、泥臭く、粘り強いサッカーで見ている方に感動や応援をしてもらいたいと思います」(水津)と決勝戦へ強い意気込みを見せる。
 
取材・文●西森 彰(フリーライター)
 
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