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渡独後に“チェイス・アンリ”は表舞台から姿を消す。「強くないと戦えない」。もがき苦しんだ末のメンバー入り「U-20W杯で人生を変えたい」

カテゴリ:日本代表

松尾祐希

2023年05月09日

期待値だけで選ばれたわけではない

高校卒業後にシュツットガルトに加入。今季はセカンドチームでプレーし、シーズン後半戦は出番が増えて自信を取り戻した。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

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 ただ、こうした経験は決して無駄ではなかった。「メンタル面は本当に鍛えられた。強くないと海外では戦えない」。そう気付かされたチェイスは徐々に吹っ切れ、持ち前のチャレンジ精神を全面に押し出してプレーできるようになる。

 シーズンの後半戦はトレーニングから臆さずにトライし、出場機会を増やしていく。4月16日のヘッセン・カッセル戦から3試合連続でスタメン出場を果たし、うち2試合はフル出場を果たした。

 ドイツ4部リーグとはいえ、経験を積んで自信を取り戻せたのはポジティブな材料。状態が上向いたタイミングで、U-20代表の冨樫剛一監督が現地を訪れ、プレーを視察した点もチェイスにとって追い風となった。冨樫監督は言う。

「主戦場はセカンドチーム。チーム状態もあまり調子が良くなく、ゲーム展開でも非常に苦しんでいる。そのなかで彼自身も、もがき苦しんでいました。ただ、ゲーム環境や相手のインテンシティに対して、しっかり戦っているなと感じている」

 決して、期待値だけでメンバーに選ばれたわけではない。後半戦のプレーを踏まえて、リストに名を連ねた。ドイツに渡ってからの1年間は苦労が絶えなかったかもしれない。だが、チェイスは試行錯誤しながら、前進を続けてきた。
 
 だからこそ、今回のワールドカップは自身の成長を示す舞台になる。アンリは言う。

「今の目標はU-20ワールドカップに出場して、人生を変えること。色んなチームの関係者も見に来るだろうし、その大会で良いパフォーマンスが出せれば、クラブでの立ち位置も変わる。トップチームに行くチャンスも出てくるはず。だから、今年のワールドカップが勝負。

 僕が描いているストーリーは、U-20ワールドカップでブレイクして、トップチームに行くこと。夏にプレシーズンがあるのでトップチームで活躍できれば、可能性は絶対にあるので飛躍のきっかけにしたい」

 周囲の期待に悩まされる時期もあった。クラブで出場機会を失い、自分自身を見失う時期もあった。それでも、チェイスは未来を切り拓くために、異国の地でトライを続けてきた。想いはブレていない。規格外のプレーで世界を驚かせる準備は整っている。

取材・文●松尾祐希(サッカーライター)

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