浦和のサポーターが“あいつら”と呼ぶ理由
浦和がACLのファイナルで唯一敗れたのが、アル・ヒラルとの再戦となった2019年だった。このシーズンも浦和はオズワルド・オリヴェイラ監督が途中解任となり、“組長”こと大槻毅監督が引き継いで、ACLでの躍進に導いた。
準決勝は第1レグで浦和ホーム、第2レグでアウェーという難しいシチュエーションだったが、ファブリシオと関根貴大のゴールで2ー0と勝利して敵地に乗り込むと、タリスカなど強力なアタッカーを擁する相手の猛攻に耐えて、興梠慎三のゴールで2戦合計3-0と快勝。意気揚々と決勝に臨んだが、2戦合計0ー3という完敗で、屈辱を味わう結果となった。
つまり浦和とアル・ヒラルは3度目のACLファイナルでの対戦になるわけだが、前回王者でもあるアル・ヒラルは今年2月のクラブW杯でブラジルのフラメンゴを破り、決勝でも欧州王者のレアル・マドリーに真っ向から挑んで、3ー5で敗れたものの賞賛を浴びた。それに先立つカタールW杯でアルゼンチンを破るなど、大健闘を見せたサウジアラビアの主力を多数擁するアジア最強レベルの相手だ。
準決勝は第1レグで浦和ホーム、第2レグでアウェーという難しいシチュエーションだったが、ファブリシオと関根貴大のゴールで2ー0と勝利して敵地に乗り込むと、タリスカなど強力なアタッカーを擁する相手の猛攻に耐えて、興梠慎三のゴールで2戦合計3-0と快勝。意気揚々と決勝に臨んだが、2戦合計0ー3という完敗で、屈辱を味わう結果となった。
つまり浦和とアル・ヒラルは3度目のACLファイナルでの対戦になるわけだが、前回王者でもあるアル・ヒラルは今年2月のクラブW杯でブラジルのフラメンゴを破り、決勝でも欧州王者のレアル・マドリーに真っ向から挑んで、3ー5で敗れたものの賞賛を浴びた。それに先立つカタールW杯でアルゼンチンを破るなど、大健闘を見せたサウジアラビアの主力を多数擁するアジア最強レベルの相手だ。
サポーターも熱狂的なことで知られており、対戦では決まると、浦和のツイッター公式アカウントなどが、アラビア語で溢れかえるのが風物詩となっている。そうした経緯もあり、浦和サポーターの中で“あいつら”と言えばアル・ヒラルを指すほど、もはやACLの舞台では宿命のライバルだ。ちなみに、この両雄は年末にはクラブW杯で、アジアを代表して参加することも決まっている。
浦和はマチェイ・スコルジャ監督の下で、ここ11試合負けなしと良い状態にある。ポーランドで多くのタイトルを獲得してきた指揮官はハイプレスと緩急織り交ぜる攻撃スタイルを構築しながら、1年目にして対戦相手に応じた策を取り入れるなど、柔軟性の高い采配に特徴がある。
Jリーグでも最初の2試合は躓いたが、現在首位を走るヴィッセル神戸のストロングであるFW大迫勇也と周囲のラインを遮断するなど、アウェーで1-0の勝利を飾り、好調のアルビレックス新潟に対しても、相手のキーマンである元浦和のMF伊藤涼太郎を完璧に封じて、2-1の勝利につなげた。3-0と完勝した柏レイソル戦では左右のサイドバックをウイングのように上げるオーガナイズで、3バックの相手を崩し切っている。
そうしたベースとオプションのバランスがJリーグの戦いでは噛み合っているが、アル・ヒラルという強敵に対して、どういった物差しでプランを設計していくのか。スコルジャ監督はこのACLファイナル2試合をシーズンの重要な節目と捉えており、リーグ戦のメンバーを比較的、固定している理由も最高の状態でアジアのタイトルを獲得するためだ。この戦いが終わったら、新たな起用法や戦術的なオプションにもトライしていきたいというが、逆に言えば今できるベストを強敵にぶつけるのが基本にはなるだろう。
浦和はマチェイ・スコルジャ監督の下で、ここ11試合負けなしと良い状態にある。ポーランドで多くのタイトルを獲得してきた指揮官はハイプレスと緩急織り交ぜる攻撃スタイルを構築しながら、1年目にして対戦相手に応じた策を取り入れるなど、柔軟性の高い采配に特徴がある。
Jリーグでも最初の2試合は躓いたが、現在首位を走るヴィッセル神戸のストロングであるFW大迫勇也と周囲のラインを遮断するなど、アウェーで1-0の勝利を飾り、好調のアルビレックス新潟に対しても、相手のキーマンである元浦和のMF伊藤涼太郎を完璧に封じて、2-1の勝利につなげた。3-0と完勝した柏レイソル戦では左右のサイドバックをウイングのように上げるオーガナイズで、3バックの相手を崩し切っている。
そうしたベースとオプションのバランスがJリーグの戦いでは噛み合っているが、アル・ヒラルという強敵に対して、どういった物差しでプランを設計していくのか。スコルジャ監督はこのACLファイナル2試合をシーズンの重要な節目と捉えており、リーグ戦のメンバーを比較的、固定している理由も最高の状態でアジアのタイトルを獲得するためだ。この戦いが終わったら、新たな起用法や戦術的なオプションにもトライしていきたいというが、逆に言えば今できるベストを強敵にぶつけるのが基本にはなるだろう。